***** 司の複雑な家庭環境 *****
司の父は、複雑な家庭環境で育ったのですが、それを物ともせず、真摯に勉強に取り組み、弁護士になった苦労人です。
そして苦労の末、今の地位を築いた父に、尊敬の念と敬意を評しています。
祖父の勲は豪放磊落な人物で、妻がいるのも関わらず、愛人を何人も作り、恐ろしい事が、次から次へと起こっていったのです。
実は祖父の勲は、前妻が亡くなった後、真知子と結婚………
真知子との間に剛と言う息子がいたのですが、幸代が家に上がり込んで、勲の女房気取りで、真知子の忘れ形見剛を、九州の寮完備の中学校に入学させてしまったのです。
偏差値の高い中高一貫の私立校………
歴代の大臣達を多く輩出している、名門中の名門なのです。
幸代は勲には、「剛君があなたの跡を継ぐ為には、しっかりした教育を受けさせなければと思いしたのよ」とは言っているのですが………
ていのいい厄介払いなのです。
要するは、勲が惚れ込んだ真知子に、そっくりな剛を毎日見るのが、耐えられなくて、九州の中高一貫校に入寮させてしまったのです。
剛は住み慣れた家を離れるのが辛くて、ふさぎ込んでいます。
勲は真知子の忘れ形見剛が、不憫で不憫で烈火のごとく怒り「可愛い息子に、勝手な真似をしおって!!!」勲の逆鱗に触れて幸代は追い出されてしまったのです。
そして由紀が、後添いになったのです。
ですが?幸代は妊娠していたのです。
その子が修司なのです。
勲も、子供まで出来た幸代を何も追い出さなくても、とおおもいでしょうが???
実は、真知子の死の真相に、幸代が関わっているらしいのです。
あの日幸代が、料理番のお手伝いさんに渡した野菜が原因らしいのです。
それを聞いた勲は、紫陽花事件といい又今回も???堪忍袋が完全に切れて
それと愛する真知子の忘れ形見、剛に対するあるまじき行為……
昔の事、いい加減な捜査だった為に、犯人特定には至っていなかったのですが。
完全に堪忍袋の緒が切れた勲は{こんな女と結婚したら、剛もどんな目に合うかわかったもんじゃない!!!}
そう思い可哀想だが?もうこれ以上、傍に置けないと思い追い出したのです。
勲は由紀との間に子供を作ることを好まず?まるで2人の腹違いの子供達の乳母代わりの妻由紀なのです。
勲としてみれば腹違いの我が子ばかりだと、争いごとにならないか危惧しての、選択だったのです。
幸代は、失意のうちに病を患い40歳の若さで他界………
実は、のちに分かったことなのですが⁉
古株のお手伝いさんの話しでは、幸代がたまたま新米のお手伝いさんの料理番の時に、玉ねぎに混ぜてイヌサフランの球根を渡していたらしいのです。
ジャガイモや玉ねぎによく似ている為に、誤って一緒に料理として出したらしいのです。
実は、イヌサフランは、コルヒチンという有毒成分が、球根や葉っぱに含まれているのです。
真知子は、何も知らずに食べてしまい、長時間もがき苦しんで死んでいったのです。
別名(冷血な殺人草)
その死の淵は、あまりにも気の毒で見ていられないほどだったのです。
そして帰らぬ人に……
その姿を目の当たりにして、勲は半狂乱になり医者にすがりついて頼み込んでいたのですが?
お医者さんも手を尽くすだけ尽くしたのですが、手の施しようが無くどうすることも出来ません。
そしてやはり幸代が、真知子を殺したらしいと分かった時は、怒り心頭で家にある
幸代に関する、今までの仕事の功績、衣類や写真などを全部燃やしてしまったのです。
過去にこんな恐ろしい事実があったことを知らない修司は、実母幸代を追い出した父が許せません。
母は、父に捨てられ、子供と離れ離れにさせられた哀れな女性………
そして失意のうちに死んでしまった母………
母を散々苦しめて、死に追いやった父勲が、憎く許せず、反発ばかりだったのです。
その為父勲は、真知子の息子剛に地盤を引き継がせ、現在も衆院議員を歴任しているのです。
複雑な家庭環境の為に、修司はすっかり暗い偏りのある、変わり者になってしまったのです。
司は、おばあちゃんの由紀から知らない方が幸せでしょうが⁉
こんな酷いこともあった過去を教訓として欲しくて、あえて昔の出来事を話してくれていたのです。
その為、女性恐怖症になってしまい、男勝りの慶子に惹かれていったのです。
ですが?本当はそれ以上に登のことが好きなのです。♥。*・。♡
それはどういう事かと申しますと⁉司は実は男性しか???
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