***** 綾香の本音 *****
綾香は子供の頃、父親や弟の正の事をいつも羨ましく思っていたのです。
性格も優しくて優秀な正が、羨ましくて 羨ましくて
コンプレックスの塊なのです。
又悔しくて妬ましくて―――!何故⁉同じ兄弟なのに私だけが……
父親に似た細い目、形の悪い八重歯と口……嗚呼~嫌だ嫌だ――――!
整形手術を施して、見違えるほどの美貌を手にして、真摯に何事にも努力を怠らなかった綾香が、自分の表面だけを磨く事に専念……
そして言い寄って来る男達を利用して有頂天
ローリ―製薬本社開発部長の奥様に収まった綾香は、{男なんてチョロイ者よ}と???
ですが?家庭内では?
綾香は今―――自分の思う通りに生きて、人を利用して、人を蹴落として、気に食わない人物は容赦なく排除して……
あなた許して―――!登行かないで――――!
そして全てを失いかけて、すべてが見えて来たのです。
幾ら表面上を取り繕っても、化けの皮が剝がれてしまうのだと……
何故⁉人の心の奥底の深層心理を理解できなかったのか?
綾香の周りの人達を皆、不幸にしてしまい……
それだって自分の接し方で、事態は変わっていたのだ。
両親だって決して優秀な正だけを愛していた訳ではない……
正の彼女に嘘の告げ口をして、正が生ける屍のようになった時に、綾香が自分のした事の重大さに気が付いて、正に誤ったことがあったのです。
「ごめんなさい。😭正ばかりが勉強も出来るし、親の愛情も一人占めしているから…悔しくて、正の彼女に、(正には好きな娘がいるから別れてやって!)って告げ口したの😭まさか正が、ここまで落ち込むなんて思わなかったの???正本当にごめんなさい。ワァ~~~ン😭」その時に初めて両親の本当の気持ちが分かったのです。
実は両親は「お前何を言っているんだ、俺達夫婦はお前の絵画コンクールの優勝作品を、ワザワザ電車を乗り継いで何回も何回も足を運んでいたんだ――――!」
「そうよ運動会だって忙しい中、二人でよく行っていたのよ?パパはすぐに仕事があるからすぐ帰ったし、ママもパ-トがある為に綾香のリレーを見終わった後、すぐに帰ったから知らないだろうけど?綾香は自慢の娘よね、とお父さんとよく話ししていたのよ」
「そうだよ~正は勉強が出来るし、綾香は成績は正ほどじゃないが?スポーツ万能で芸術家タイプだと2人でよく話してたんだ、それなのに?」
両親も、仕事にかまけて、子供たちの事を、理解しなかった事が悔やまれてなりません。
親の気持ちも分からず、勝手にひがんで正の人生を狂わせて……
そして今何もかもが?
そして惨たらしい姿で発見されたのです。
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