今日は、三浦綾子さんの『羊ケ丘』を読みました。
愛とは許すということ、というのがテーマになっている。
美しい女子高生だった奈緒美は、同級生の兄に恋をする。しかし、男を見る目がなかった彼女は、結婚してから泣かされることになった。
教会の牧師夫妻である両親は、「愛とは許すこと。何度でもゆるしなさい」というのだが、愛することの難しさを感じるヒロイン。
美しい外見を持ってしまった男の不実さ。アナーキーな主張をうちに秘めた男の身勝手な生き方。徹底的に罪な人生を送らせて、その男に神への許しを請わせるという手法なのかと思いつつ読了。
傍系に進んでいく主人公への愛を秘めたヒロインの夫の友人。そして自分を愛さない男を愛するヒロインの夫の妹。
誰も、心から愛し、愛される幸福を享受しない物語で、心に茨を持つことを選び取っていこうとする物語。
苦しくなって、途中で投げ出しそうだったが。。。
最後はヒロインの夫が天に召されることで救いになったのだろうか。。。。