橘 紀里

　一月も半ば近くなってきて、急に冷え込みも厳しくなってきましたが、皆様さまいかがお過ごしでしょうか。私はまた病院に行ってみたところ、何の異常もなくきれいな臓器ですねと褒められる始末です。一体あの腹痛は何だったのか……年明けからこっちわりと食欲も戻ってきたのでもしやただのストレス説が濃厚ですが、何はともあれ健康第一ですね。

　のんびり過ごしてしまった結果ストックもなくこのまま試合終了かと思われましたが、連載中の『世界の果て、そのまた向こうの時の彼方で』、水曜日夕方、無事に第二章　第二話を公開しておりました。

「二　大河」
https://kakuyomu.jp/works/16817330666209952880/episodes/16817330668740951246

　いよいよ旅に出た二人。そういえば、以前同じ世界の物語を書いた時には何の疑問も抱かず徒歩で旅をしていたのですが、馬車とかあっても良いのでは……？　と今さらのように気づきそんな感じで旅をしています。ただ、馬車の速度とか、全体の地理の広さとか、考え始めるとあちこちボロが出そうでちゃんと考えなきゃなと思ったりもしています。物語の中で開示するかどうかは別として、きちんとその辺りを決めておくのも大事なのかな、と。とはいえ物語というものは自由なので、そのあたりは書き手読み手の想像力にお任せでも良いとも思うのですが。

　つらつら書いてしまいましたがもう一つ、上記の更新の直前に久しぶりに千秋と凪のお話を更新していました。

「初日の出」
https://kakuyomu.jp/works/16817330654596491316/episodes/16817330669494864325

　お年賀にこっそりお送りしたお話にほんの少しだけ加筆したものとなります。日々是〜は前回更新したタイミングで最新作が上書きされてしまうので、一旦作品そのものを非公開にしていましたが、今後はこんな感じで連載の直前とかにしれっと更新していくかもしれません。

　あと三題噺のお題もいただいているので書かねば……読みたいものもたくさん……とやりたいことだらけですが、あれこれ忙しくなってきてなかなか手が回りません。思い切って年始にそこそこ本が読めたのはよかったのかなと。ちなみに読んだ本のリストはこちら。

・若木未生『アグリースワン』
・杉井光『世界で一番透きとおった物語』
・尾八原ジュージ『みんなこわい話が大すき』
・江國香織訳『更級日記』
・安壇美緒『ラブカは静かに弓を持つ』
・紺野天龍『錬金術師の密室』

　どれも面白かったので年始からほくほくでした。アグリースワンはずっと昔に大好きだったシリーズの続編、世界で一番〜はフォロワーさんが話題にされていたのですが、ものすごく力技？　な意外さがすごくインパクトがありました。ジュージさんのみんこわは改めて紙の本で読むとところどころに見える仄暗さや「きょう」の仕掛けなど改めてその辺の人としてのタガの踏み越え方が印象的だしラストでわくわくしてしまうのもいいなあと。あとは個人的にはラブカ〜はすごくよかったです。テーマがわりとセンシティブな感じなんですが、主人公の決意と周囲の人との関わり合いなんかも含めて読後感も音楽の描写もとても良かったのでおすすめです。

　と長くなりましたが最後に、那月結音さんが朔ちゃんを描いてくださいました！水彩画のようなシックな色の重なりや目がキラキラだし女の子らしい口元や指先などもとっても可愛いです。ありがとうございます〜！
　作品の方は今非公開にしてしまっているのですが、そのうちまとめなおしてまた公開できたらなあと思ったりしています。

　那月結音さんはイラストも素敵なのですが、イケおじと可愛い女の子ステキなお話もたくさん書かれています。

　『蒼穹の彼方に輝く星』
　https://kakuyomu.jp/works/16816927860361248811

　長編も好きなのですが、こちらの短編が短いながらも物語がぎゅぎゅっと詰まっていてそしてヒーローがね！！　描写も美しいので機会がありましたらぜひ。

　お正月気分もそろそろ抜けて、また慌ただしい日々が戻ってきますね。くれぐれもお皆さまご自愛くださいませ。

　ではでは。