三か月のあやかとみやびの聖女を抜け出して、自分の人生を歩むための旅路にお付き合いいただきありがとうございました!!
※以下、キャラ崩壊・裏話色々あり、何でも許せる人向け
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○明星みやび:とりあえず何でもできる系の聖女。作中では徹底的にメンタルを管理されていたので、一見メンタル面に弱みを抱えているように見えるが。しかし散々希望を断たれてるにもかかわらず、あやかのことを徹底的に隠蔽していたあたり、実はそれなりに図太いし、強かな性格。伊達や酔狂で十年間聖女やってない。よく悪くも精神面ではがちがちに鍛えられているため、これからそんなに苦労はしなさそう。大学は医療方面を目指している。貯められていた寄付金が普通に医学部行けるくらいにはあるので、あやかの家庭に負担をかけずに済んだと本人はほっとしているが、あやかのお父さんやえるは支える覚悟決めていた分だけ、ちょっと残念そうにしている。あやかとの初体験がアレだったので、屋外・ちょっと無理矢理が性癖として完全に刻まれてしまっている。幸か不幸か、お父さんにはあんまりバレない。紛れもないドSだが、割と性根は尽くしがち、嗜虐の本質は相手への奉仕という話かもしれない。次のしたいことは「ねるちゃんに会いに行く」こと。
○阿瀬川あやか:とりあえずなんにもできない系ギャル。みやびの心を前に向かせることと、かけがえのない日常を過ごす以外なんにもできない、でもそれだけがみやびの望みなので、何にも問題はない。基本的に心が折れてもすぐ再起するメンタル強つよガール。今回メンタル強い奴多いな……。とりまく環境が作者の世界観の中でもかなりキツメなので、これくらい強くてようやく張り合えたのかもしれない。不運は今回の一件以来少しマシになったが、相変わらず特に原因らしい原因はない。ただ本人は原因がないってことは、いつか原因もなくなくなるかもしれないとお気楽に考えている。将来はなんとなく看護系を目指しているらしいが、患者より怪我しまくる看護師とは? と周りは少し首をかしげている。でもまあ、誰も反対はしていない。みやびにとっては、あまりにも都合の良すぎる救世主ムーブをかましているのだが、本人は未だにそこんとこ自覚がない。多分、物語が終わったあとでも、まだよくわかってない、そんなだから偶に溢れるほどの愛をぶつけられるのである。南無。性癖はなんかもう色々と開発されまくって、確実にみやび以外ではもう気持ちよくなれなくなっている。ただ本質的にはそうなるようあやかが望んだ末なので、本当に手玉に取られているのはどちらなのやら。無自覚誘われ体質で、欲望には素直なので、淫魔よりよっぽど淫魔してる。あやかが悪意をもってみやびと接してたら、多分世界は普通に終わってた。そんな実は世界の命運握ってたガール。ところでギャル要素薄くない? 少し先のしたいことは「お母さんにみやびを紹介すること」。
○るい:天使と悪魔の、悪魔の方。クールなようで、常識が抜けきっていないので割とツッコミ側に回りがち。自分に課せられたみやびを見守るという使命についてずっと図りかねていたが、今回の件でちゃんと振り切れたよう。いつものメンツで、なんやかんや遊びに誘うのはるいが多め、次点であやか。『悪魔』とは『あの人』のわけみの割と悪戯好きの方を便宜上そう呼んでいるだけ。なので元はクールでいたずらっこっぽい気質だが、みやびの辛い環境と、常識はずれのえるを見続けたので、今のような性格になった。ちゃんと苦労人。運動や身体を使った奇跡が得意で、その一点に関してはみやびよりも強い。あやかが誘拐された際に教会を制圧していたのもほとんどるいだったりする。一家全員事故で死んだ双子の身体にえると一緒に宿る形で現世にやってきた。なのでえるとは戸籍上、二卵の双子になる。えるが経済的に独立いしているので施設には入らず二人暮らし。みやびに欲を教えるためには自分たちも欲を知らなければならないということで、割と普通に遊びに行っている。色欲ももちろん知らないと、ということでえるとは性的な関係をもつことに。思いっきり『愛』された翌日、みやびの顔はすごかった。そんな中二の春のこと。がっつりネコなのだが、本人はあまり認めてない。そういうところがえるの嗜虐心をくすぐっているらしい。割と先にしたいことは「使命も終わったことだし、一度どこかに旅に出ること」。
○える:天使と悪魔の、天使の方。無口、無感情キャラのようで、割と感情豊か。なんなら、作中で一番欲が生々しい。『あの人』の穏やかで受容的な側面を受け持った存在を便宜上『天使』と呼ぶのだが。現代のインターネット文化にちゃんと染まりきった果てに、ちゃんと性格が変わり果てた。みやびを見守る使命については、一貫して自分たちはみやびの救いのトリガーであってはならないというスタンスを貫いていた。それはそれとして、一度救われたなら全力で後押しはする。奇跡を使える三人の中で唯一、電子情報から概念を読み取れる。これを利用して、株価の『向上』『下落』を読み取ることで資産を形成していた。ただ最近はさすがに見る力が弱くなったのか、小規模な投資に留めているらしい。みやびのためという体ではあるが、自分の欲にも非常に素直。自分が欲に素直なのだから、相手も自分の欲に素直になっていいというスタンスらしい。るいと性的なことを試したいと、言い出したのはえるで、そのままあれも試したいこれも試したいとしているうちになんだかアブノーマルな展開に。自分のフィジカルが弱いことは自覚しているので、ありとあらゆる機械や器具を駆使して日々、るいの性癖をなんか取り返しのつかないことにしている。今後、このるいの開発記録がそのままみやびに引き継がれるんだけど、果たしてあやかは無事でいられるのだろうか。作者もよくわかんない。ガチガチのタチなのだが、たまにちゃんとリバースしている。やるやつはやられる覚悟が必要だと言うことらしい、えっちで出てくる台詞ではない。直近のしたいことは『みやびとあやかを交えた合同のえっちなやつ』なのだが、みやびとるいの承諾が未だに得れてない、悔しい。
○シスター:大を生かすために小を殺す。ともすれば、非常に当たり前なそんな真理を娘にも等しいみやびに課してしまった、ある意味で正しくて、ある意味でどうしようもなく間違えてたそんな人。『聖女』の概念が消失したことで、みやびのことは完全に認識できなくなったが、それでも彼女の身元の引継ぎはしているあたり、みやびもシスター自身もその愛を測りかねていた。多分、みやびに奇跡の力なんてものがなければ、厳しくも優しいそれだけのシスターだったと想われる。聖女の一件が終わりを迎え、教会の閑職として余生を過ごす。
○ぱっぱ:娘大好きおじさん。正確に言うと家族大好きおじさんだったのだが、苦渋の選択の末に娘を選んで妻とは袂をわかつことになる。見えないだけで色々と苦労している人。昨日の今日で突然生えてきた新しい娘に非常に困惑はしていたが、そこは大人の理性でぐっとこらえてその道行きを祝福した。がんばりぱっぱ。一見聖人のようだが、基本溜め込みがちなのと、あやかへの信頼度があまりに高いのが実態。めちぇくちゃ動揺してるし、めちゃくちゃ困惑もしているが、あやかが信頼しているんなら多分大丈夫だろう、っていうあれ。ただ困惑はしているので、時々あやかが染まった頬でみやびを見ていると、ぱっぱは娘が恋するまでに成長したことと、それはそれとしてうちの娘可愛すぎるという感情でごちゃごちゃになる。みやびとはかなり良好な関係を築いているみたいで、日々、二人であやかの顔を真っ赤にさせて遊んでいる。最近心配なことは、同性婚が認められたときにうちの娘たちの扱いはどうなるんだろうということ。ここに追加で、授かる子どもが追加されることは知る由もない。
○母:あやかのお母さん。娘がいつも怪我ばかりして帰ってくる。時には命に係わる事故も平気でしてくる。このままでは、どうにかしなければ、娘の幸せが―――。という思考の末に、宗教にのめり込んでしまった人。誰よりもあやかのことを想って、だからこそあやかの幸せを壊してしまった。儀式の実態を知った際も、それで不運が治るのならと必死にあやかを説得しようとする。離婚の一件の後も、しばし宗教団体に囚われるが、あやかの手紙を見てから結局退団。今は一人でほそぼそと暮らしている。いつか家族が元に戻ることはあるのだろうか。なんにしももう少し先のお話。
○保険医の先生:ノリがいいことに定評のある先生。ただノリがよすぎて、生徒がちょっとえっちな雰囲気になった時に止められない。なんなら未だにみやびとあやかは致してたと想ってる。最近、生徒の一人に熱烈に迫られているがこれも止められていない。るいとえるがたまに休憩(直球)をしにくるがこれも止められてない。大丈夫か、この保健室。
○『あの人』:神様のようで、少し違う、何か。全知ではあるが、全能ではない。ラプラスの悪魔が定義上多分一番近い。人が産まれる前から宙にある概念上の知生体。趣味は全人類の様子をつぶさに眺めて1人1人を応援すること。数多の幸福、数多の不幸、数多の人生を見つめ続け、それでもそれぞれの幸せをただ願うだけの人。人が生み出す『概念』を吸収し続けた結果、概念を自在に書き換える力をもつが、あまりに力が大きすぎるため、地球に干渉することはできない。(指が軽く触れただけで氷河期が到来するレベル)。そのため声をかけたい気持ちをぐっとこらえて、応援するだけに留めている。自分の涙によって特別な力を持ってしまったみやびのことが心配になって、死んだ双子に乗り移らせる形でるいとえると地上に産み落とす。『奇跡』とはそのまま概念を自在に書き換える力であり、そのため人の認識や言語に関わる力が最も強い。みやびの『治癒』のように物理的な変化をもたらす力はかなり難しく、練度が必要。るいたちは基本的に加速のように、既存の動きを強化する形でしか使えない。みやびが治癒に卓越していたのは、本人が努力して奇跡の鍛錬と医療知識の研鑽を続けた果てでもあったりする。
今日もぼんやり宙の上に浮きながら、数多の人たちの幸せを祈ってる。ただそれだけの存在。
『他の誰でもない、どこかのあなたが、どうか幸せでありますように』
というわけで、クール聖女とアンラッキーギャル完結です。
ここまで読んでいただき、そしてみやびとあやかの旅路にお付き合いいただき、本当にありがとうございました!