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カクヨム通信211号を読む。

 Web小説サイト、カクヨム運営から「カクヨム通信第211号」が送られてきた。
書籍化情報。9月20〜10月10日、20日分の書籍化27冊の発売が表記されていた。
これがカクヨムがぶら下げる“にんじん”。
 ウマ息子とウマ娘たちが必死に追いかけるご褒美だ。

 これ、誰が買うんだろう。今や、紙の本は高価なコレクターズアイテム、聞いた話では3,000~4,000冊売れるので精一杯。電子書籍も売れるのは、漫画だけで小説はほぼ売れないと聞く。ご褒美としては苦労の割に合わない気がする。

 まして“にんじん”が好きじゃない(興味がない)競争の嫌いなのんびり草を食べていたいウマ娘の私は、人参のために走る気に慣れない。
「そうゆうウマは、さっさとカクヨム牧場から出ていけ」らしいので、入った7ケ月後から「やめよう」と思って2年3ケ月。(まだここにいる)

 星とPVの数字に追い立てられ、作品は埋もれ「もう嫌だ」と辞めていく人は後を経たない。

 このカクヨムの押し付ける“たった一つの価値観”の競争は正しいのだろうか。
世の中の変化は一年どころか、季節一つを待たずに激変し続けているのが現実で、その中で同じことばかりのジリ貧をなぜ続けるんだろう。

 1995年「漫画以外は全く売れない」と言われ出した頃、本屋に入ってずらりと並んだ恐ろしいまでの量の漫画本を見た時「この漫画家達は10年後にまだここにいるだろうか」と思った。統計をとったわけではないが、体感として90%は消えてしまった気がする。

 書籍化された書き手たちは、多分99%10年後には消えている。電子書籍は初めから売れない。みんなWebはタダだから読むのだ。金払ってまで読むのは少数。

 カクヨムのメンバーは2年で50%以上入れ替わり、10年後には総入れ替えになり、サイトそのものが消えているかもしれない。
 その頃には、私の寿命も消えてるだろうから確認出来ん。(1956年誕生68歳)

 世界は変化する。当然、それに合わせて人間も社会も変化する。
今日何かに夢中になっていても、やがて飽きて別なものに夢中になる。
 価値観の生成と消滅はこの世の習い。今日正しいと信じている価値観は明日には消えている確率が高い。

 今日、昔の本を処分した。情報として、ほぼ役に立たなくなってしまったので。

 私個人の気持ちさえ、明日には変わってしまって持続しないのに(私は10年後に自分は小説なんて書いてないと思っている)同じ価値観を明日に期待するなんて、どう考えても無理がある。

 だから明日になれば価値を失うカクヨムの押し付けつける“にんじん”のために走る気にはなれない。私が書いているのは他人に認められるためじゃなく、楽しいからなのだ。

 やりたくもない、ただただ辛いだけの努力をして、挙句に手に入る確率0.1%の戦いに破れて時間を浪費するのがオチ。(自分の向き・不向きと、実力くらいわかってます)

 楽しくなくなったら辞める。目標の10万字作品「扶桑樹の国」を仕上げたら、その時私の気持ちがどう変わっているか、誰にも(私にも)わからないのだ。
 
 困ったことに36.7度の熱はまだ続いてる、今日で2週間目。解熱剤は飲めない。

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