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「作家の顛末」メモ

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作家の顛末
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893119249

◇渡瀬 亜純(22)
大学生。文芸サークル所属。
小説家志望で公募に作品を出すが、鳴かず飛ばず。美しく繊細な物語を書くのが得意で、ジャンルは問わずに執筆する。
現実よりも物語に没頭することを生き甲斐としている。

・綺口への感情
尊敬と興味から綺口と会うようになるが、綺口が結末を書けずに苦しんでいると知る。同時に、自分が綺口を求めてしまったことで、さらに苦しみが増したと思い込む。
解放されて欲しいと願って、自ら結末のために殺されることを懇願する。

・綺口とのキス
ファーストキス。
受動的に受け入れたが、綺口とのキスによって「美しさの奥に隠れた穢れや醜さ」を知り、自分の書いていた物語の浅さを痛感する。


◇綺口 糸(28)
(本名:綺口 絢子)
作家。22歳のころに文芸誌の大賞を受賞し、デビュー。
三作品出版した後は二年間執筆をしていない。
作家としての自分に限界を感じ、自分の著書を燃やして失踪しようとする。
渡瀬に出会い求められることで、辛うじて作家であり続ける。

・渡瀬への感情
自分の本を手に取ったことに対する興味から近づく。渡瀬に「先生」と呼ばれることで生きる意味を見出す。
渡瀬の小説を読み、美しさと想像力の豊かさに羨望する。
渡瀬に「作品のために殺して」と懇願されたが、殺すことが出来なかった。

・渡瀬へのキス
渡瀬の美しく叙情的な小説への嫉妬と、寂しさを紛らわせるためのもの。

・綺口の小説
すべて現代ドラマであり、非常に写実的でリアリティな描写が人気。
恋愛、家族など身近なテーマを作品したものが殆ど。

・綺口の信念
「自分の目で見たものだけを書く」
想像によって成り立つ、ファンタジーやSFは書かない。
また、存在はするが見たことのないもの(未踏の地や殺人)も書かない。
信念のもとで執筆することに自分でも限界を感じており、下らない信念と揶揄する。
この信念が枷となり、二年間結末を書けずにいた。

・綺口の原稿
二年間放置している原稿は残すところ結末だけだが、思い描く結末が主人公の「殺人行為」のため書けずにいる。
この物語の主人公は「絢子」であり、綺口本人の人生をもとにしている。
(以下内容)
幼少期に両親が離婚後、綺口は父親から酷く虐待を受けており、中学を卒業後に家を出た。転々としながら生きていくが、傷は癒えずに父親への復讐を企てる。
物語では綺口(主人公:絢子)が父親を殺して物語が終わるが、実際は父親は老衰で亡くなっている。

・綺口の自宅
図書館近くの2LDKのアパート。
煙草の匂いを隠すために、バニラのお香を焚いている。
廊下に物が散乱してるのは、自分の居場所(リビングと寝室)さえ綺麗なら満足だから。奥の部屋も散らかっている。


◇二人の結末
・渡瀬
綺口が失踪し、書店で綺口の名前を探し続ける。
26歳になり、作家デビューする。
作家名は「菊池亜純」。綺口の作品と出来るだけ近くに並べるように、似たペンネームにした。
綺口をずっと慕っており、作風や信念、趣向は綺口をリスペクトしたもの。
(「菊池亜純の苦悶」に綺口と同じような行動が多々)

・綺口
渡瀬を傷付けないように姿を消す。
作家を辞めて、細々と暮らしている。


作家の顛末
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