守護が都に在住していて、自分の領国の統治を守護代に任せていたのは応仁の乱までで、乱の後は領国に下向していました。
ということは、「――奇獣流転譚―― その音を知る者へ」が、中世日本の「いつ頃」によく似た世界なのかは……。
もっとも、実際には守護代すら都に在住していて国にいないというケースも少なくなかったので、その場合は守護代のさらに下の小守護代が統治を行なっていました。さすがにそこまで盛り込むと話が複雑になるので、本作では省略しました(本当は守護代すら省いて新柄家を守護に設定して話をシンプルにしたかったが)。