• 詩・童話・その他
  • 歴史・時代・伝奇

第四十二話 宮の内侍について

42話をお読みいたただいた方で、宮の内侍ってなんだよ??

って思われた方いらっしゃいますかぁ?
(耳を澄ます)
……よし、いつもの言い訳いくよ!


第42話にて、大納言の局こと、若き日の大尼君の同僚として登場しています。
この回は、解る方には一瞬で大納言の局の主が何者か、理解できる仕様となっています。と同時に混乱もします汗

皇后宮や中宮、あるいは東宮の女房の内に、公職である、宣旨(せんじ)、御匣殿(みくしげどの)、内侍(ないし)が置かれることがありました。
これは常に与えられたわけではなく、場合に応じてと思われます。もちろん、帝には備わっています。

おわかりでしょうか。
つまり、大納言の局の主は、回想時にまだ女御の身分だったので、内侍が任じられていることはないのです!
言い換えると、「主」とか勿体つけんでも、皇后宮か中宮しかいないやろ! ということになります。
にもかかわらず、「女御」なの?? どっちなの?? と混乱をさせてしまったかも、と汗

すみませんでした。

この、宮の内侍という人、『我が身にたどる姫君』の中では、短い記述のみで登場します。
皇后宮と男君との手引きをしたのですが、そのことで皇后宮の不興を買ってしまい、それを苦にして亡くなってしまった、というそれだけなのですが、自業自得とはいえ、重いし容赦ないなぁ、と思います。

名前を変えようかな、とも思ったのですが、拙作はオリキャラが多くて、実はそこをちょっと気にしています笑(開き直れ)
なので使える所は使ってしまった、という次第ですが、言い訳するくらいなら、変えた方がいいのでしょうね。いずれ変更しようかなとも考えています。


さて、言い訳終了。
もう少しだけ、内侍の話をしましょう。

現実の、宮の内侍を見てみますと、『紫式部日記』に出てきます。
内侍は上臈女房の名ですので、この宮の内侍さんは公卿の娘、と思いきや、この方、橘良芸子という人なのですが、この時代、公卿は藤原氏か源氏に席巻されて橘氏が入り込む余地がない。
じゃあ、上臈女房じゃないの???

この人物の妹で式部のおもと、という人が、同じく中宮彰子に仕えています。
そして、この式部のおもと、なんと『枕草子』に出てくる式部のおもとと同一人物、とする説があります(根拠は調べてないのですが、権威の方がネットに書いてらっしゃったので信憑性はあるかと思ってます汗)
小廂の所で、昼過ぎまで清少納言と二人ぐーたら寝てたら帝と中宮様がこっそりやってきて泡食ったわー、というコミカルな話です。

気の置けない間柄の同僚という所が見て取れますね。
つまり、清少納言とつり合いの取れる身分の人ということでもあると思います。また、「式部」は中臈女房の名でもあります。
妹がそういう身分の人と言うことは、姉である宮の内侍も同じ出身であると思われます。
なので、宮の内侍は中流階級出身者、かも?? と。

取り留めがなくなってしまいました。

何が言いたいのかと申しますと、そういう、分不相応な取り立てもあったのかな、と想像すると!

身分が低く侮られがちな宮の内侍ちゃんが、お高くとまった上臈女房たちに手こずりながらも宮様のサロンをまとめていくヨ、という奮闘記の妄想が捗るのです笑

私的には夢の広がる説だなぁ、というお話でした。


いつも拙作をお読みいただきまして、本当にありがとうございます。
感想などいただくと、本当に嬉しくて励みにさせていただいています。
またお読みいただけますととても嬉しいです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する