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次回の更新についてと、第三十九話について

日々暑さが堪えますね。
皆様におかれましては、夏バテなど体調崩されていらっしゃらないでしょうか。

表題につきまして、今週分の更新(8/8、8/11)をお休みさせていただきたいと思います。
私事ですが、仕事がお盆前体制でてんてこまいになっておりまして、色々と手が回らない状態に陥っております。
次回更新は8/15になります。またご覧いただけますと大変ありがたいです。


そして、第三十九話につきまして、ご覧いただいた方には既にご承知おきいただいていることですが、登場人物の呼称にミスがありました。
中宮とすべき所を皇后宮としておりました。
現在はすべて訂正しておりますが、改めてお詫びいたします。

さて、どうしてこんなミスをしていたのか、につきまして、ちょっと語ってみますと、……ええ、いつもの言い訳です笑

『我が身にたどる姫君』は大河物語で、全巻を通しますと、45年の歳月の経過があります。
当然ながら、登場人物も多数いて、かつ、人物相関が入り組んでいて解りづらい。
そして古典ならではの、一人の人物の名称が変化していくお約束に則っています。
つまり、そうです。
解りづらくて間違えたのです!

……いえ、すみません、ホント。

作品を読み始めた当初から、よくよく中宮を皇后宮と間違えていたので、書くときは絶対間違えちゃいけないな、と肝に銘じていたのに、この体たらくです。
今後、改めて気合い入れて参りますので、どうぞよろしくお願いできますと幸いです。



さてさて、最近の近況ノートと言えば言い訳ばかりで辛気くさいので、ちょっと別のお話も。
ここから先は、ごくお時間ある方のみどうぞ。

創作の際のちょっと戸惑うこと小話です。

題して、『平安モノに「切り口上」を用いるのは間違ってるだろうか』!

ラノベを意識してみました。
ちなみに自宅のPCが壊れて新しくする間、ふっっっっるいWindowsXPのノートを出してきて作業していたのですが(ものもちよ…)、「ラノベ」が変換されない。
「等の辺」て言われてしんみりしました。

そんなことはどうでもいいのですが!

時代物を描く際には、用語もそれなりに雰囲気を壊さない程度の整合性を保つことがあります。
逆に、思いっきり現代風に横文字や流行り言葉を使う場合もありますね。

第三十九話では「切り口上」と「大上段」の二箇所について、一瞬悩みました。
前者は歌舞伎由来の言葉、後者は剣道の用語。どちらも平安時代にはないものです。
こうした絶妙に歴史性を帯びた言葉を用いる時が一番、躊躇します。
もちろん、そもそも古語を用いるわけでも、平安時代の思考に依って語っているわけでもないので、どうでもかまわないとも言えますし、そんなことに腐心するのは滑稽だという意見もその通りだと思います。

逆を言いますと、平安時代にあって今は用いられない言い回しも当然ありますね。
「おぼしきこと言わぬは、げに腹ふくるる心地(思っている事言わないのは、本当にお腹が張る気がする)」は、有名ですね。『大鏡』に載っているのは、学校の授業で習った方も多いと思います。

これらを、あえて雰囲気を出すためにお話に盛り込んでいらっしゃる方もお見受けします。
とはいえ、感じ方は人それぞれなので、繊細な所でもありますね。
こうしたポイントを要所要所で絶妙なバランスを取ることができると、時代感が立ち上るんだろうな、と日々試行錯誤せねば、とも思い、言葉のセンスが素晴らしい方をカクヨムでも拝見しますと、自分もがんばらねば、と奮い立ったりします。

とまあ、基本的には、別の単語で言い換えをするのですが、しかし、一貫性のないことに気まぐれで、いったれー、とタガが緩んでる時があります。

ええ、結局、自分の体たらくが一番始末に負えない訳でして、ありゃ、最初に戻ってしまった汗

結論を申しますと、日本って歴史が長すぎるよな、ということで笑
あおとがよろしい……のか??


またまた、私事なのですが、お盆にお休みはないのですが、月末にお休みいただいて、何年ぶりかの京都に遊びに行きたいと思っております。
それを励みにしばらく乗り切りたいです!

いつも拙作をお読みいただきまして、本当にありがとうごございます。

まだまだ、暑い日々が続きます。
皆様、ご自愛ください。

5件のコメント

  • 作業するPC等の調子が悪いと本当に捗らないですよね💦

    平安時代の人と現代の人は話が通じないとよく言われますよね💦
    発音も全然違うとか?
    そこはいろいろこだわりたい気持ちと読みやすさ、伝えたい微妙なニュアンスと、迷いどころですね

    サポートとか迷います
    補助とか補佐とかいうのとも微妙にこの場でのニュアンス違う、サポートなんだよぉぉぉぉぉってなります。


    わぁ京都ですか(*´ 艸`)
    楽しんでくださいね
  • @suekoneko様
    お気遣い、ありがとうございます!

    お忘れですよ、役に立たないOSと言われたVistaを笑
    あとWindows7はもありましたね。

    @suekoneko様はセンスの塊ですから!
    感性のままで充分と拝察いたします。短歌も30分で作ったと仰ってましたし!
    私は二日かけましたから…。
    すべてにおいて言葉をこねくらないとなんともならないので、真摯とはまた違うのです汗

    私は東海圏住みなので、京都はそこそこ行きやすいのですが、
    住んでる地域によって、行きやすさも違いますよね。
    といっても、私も7年ぶりくらいです。
    23年前だと、さすがにまぼろしですね笑
  • @rnaribose様
    コメントありがとうございます!

    PCはほんとに難儀しました。
    一番困った時期に、スマホで何とかしようとしてたりして、さすがに疲労困憊しますね笑

    確かに話は通じなさそうですね。原文を読んでいても頭に入りませんし汗
    発声だと、万葉仮名を用いる上代はよく研究されていますよね。
    小泉八雲の『怪談』が現在でも慣例的に「Kwaidan」と表記されるのも発声の名残ですものね。
    明治であっても今とはやや違っていたのでしょうね。

    サポートがこだわりポイントなのですね(´∀`*)ウフフ
    御作で助太刀、がサポートとなってたら二度見しちゃうかもしれません笑

    京都への行きたい熱は、実は1/3位は@rnaribose様の近況ノート見て高まっておりました笑
    黄金色のお箱に包まれたかすていらを所望したい!(食い気かい…)
  • カワセミさま

    こんにちは。

    人物の繊細な心理描写もさることながら、言葉づかいの美しさ、巧みさにいつもうならされているのですが、言葉の選択に大いに悩まれていらっしゃると知り、失礼ながら親近感を抱きました。

    歴史ものだと、現代ものにはない配慮までもが必要になってきますね。大河ドラマで「その言葉づかいはありえないだろう」との批判もよく見ますし。

    「平安時代にあって今は用いられない言い回し」、これをどう取り入れていくかの問題は、異なる慣習を持つ海外文学の翻訳にも通じる話で、よくわかります。あと、当時の言葉づかいで言葉遊びになっている文章などもそうではないでしょうか?

    とても興味深い小話でした。月末はどうぞ京都でゆっくり骨休め(骨休めって、字面が怖いですね……)なさり、英気を養ってください。
  • 佐藤宇佳子様
    コメントありがとうございます。
    過分なお言葉恐縮です。
    佐藤様の瑞々しい文章は私のような者にはとても身につかないので、羨ましく、眩しく拝見させていただいております。

    言葉遣いへの配慮が必要か、どの程度必要か、必要でないのか、は正解はないようにも思いますが、結局は自分の拘りとの擦り合わせですし、悪くすると自己満足になりますから、悩ましいですよね。

    翻訳もの、仰る所分かります。
    「妻は夫の背広を受け取り衣桁にかけた」とか、古い翻訳は、先人が当時の人々に伝わるように努力した、その意欲の痕跡が垣間見えて、素晴らしい言葉の選択だな、と感動を覚えたりもします。

    言葉遊びで素晴らしいな、と思うのが、やはり万葉仮名を用いた万葉集が浮かびます。
    「月西渡」と記して「月かたぶきぬ」と読ませるような発想の豊かさは、文字と響き以上にさらに奥行きを持たせるというアクロバティックでハイレベルな表現方法ですよね。
    「恋」を指して「古比」と記す所を、「孤悲」と表記するのは、むしろ現代にも残っている秀逸な例だったりもしますし。これが1200年も昔の発想とは本当に驚かされます。

    瑣末な小話にまでお付き合いいただいて、本当に感謝しかありません。
    ありがとうございました。
    佐藤様も暑さに負けずご自愛ください。
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