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叶 遥斗さんへ (白降青地)


 おやおや、これは泥棒さん。
 こんなぼろ屋に何用で?
 ご覧の様に、すっからかんの六畳ひと間。宝玉はおろか、金目の物すらございませんよ。
 有るのはせいぜい――


 ――せいぜい、長けた描写の腕だけです。




 いつか、こんな啖呵を切ってみたい佳麓です。
 叶さん、二度目のレビュー(渾身の一筆)ありがとうございました!
 はい、こんにちは。

 書けなかったとありましたので、これは余程読みにくかったのかと邪推しておりましたが、星三つを見て「おお!」と。
 随分と気にいっていただけたようで嬉しく思います。


 熱の籠もったレビュー。嬉しいですね。そして、あくまで『レビュー』であることを踏まえた書き方になっているあたり、上手な方ですよね。
 ふむ。
 舞い降るは過去。積もる現(うつつ)を踏みしめて、巡る先こそ幸せであれ。
 と、解きましたか? 
 いいですね~。


“頭の芯の冴える寒さ”
 そう! そうなんですよ。妙に芯が冴える感覚になるのです。本能的な危機感でしょうか。でも実際は頭が良くなっているわけではないんでしょうけどね。
 私が特に気を取られたのが“立ち止まることのない疲労感”という表現でした。立ち止まらないから増していく疲労感とも、疲労感そのものが立ち止まることのないとも読める、なかなかに『妙』の文章に思えますね。
 状況と感覚を上手く表現なさっていて、妙に気に入りました。

 主人公を感じ取っていただけたのなら、描写の腕を上げていきたい私にとって、一番のご褒美です。
 この作品、私にしては珍しい書き方なんですよ。私はいままで、詳しく書き込む事を良しとしながら小説を書いてきました。でも、今回は書くのが面倒くさくなって……新しい技術を得るためにあえて書かない方法を取ってみたのです。
 他のサイトに載せたこともありまして、書いていないことに対する批判もいただきました。それは私自身も納得して「そりゃ、そうだよなぁ」と受け止めたわけですけど、こちらではその辺りが少し評価されている気がします。みなさんのレビューを拝見すると、色こそみなさん一緒なのですけど、微妙にグラデーションが変わっていると言いますか、捉え方にちょっとした違いが出ているように見えます。そして、その点を好まれている様にも見えるのです。
 なるほど、これが書かない事で得られる物かと、勉強になりましたね。
 ただ、使いこなせるような気がしないので、この先も基本的には書き込んでいくスタイルになりますけどね。


 読むほどに沁みる、作品。
 時間を掛けて解けた文字は、山水(さんずい)となり、心の隙間を満たしていく。最高の褒め言葉ですよ!(←勝手に誤変換させて悦に入る図


 いつかお時間がありましたら、冬に、雪の深い地を旅行されてみてはいかがでしょう。ぜひ、月明かりに青ずむ雪を見て欲しいですね。自分の目がおかしくなったかと思うぐらいです。毎回青く見えるわけではないところが不思議。


 ありがとうございました。
 ではでは。

2件のコメント


  • 長けた描写の腕、盗みたいですね。いつか盗んで見せる!

    レビューがたくさん寄せられる作品というのは、作品を味わったあと、他の方のとの感性や考え方の違いを楽しむことができ、非常に充実感が持てます。

    私がもといたサイトではほとんど誰もレビューを書かないところでしたので、どうしてもカクヨムに長居してしまいます。



    ちなみに私は雪国の人間でして、紛らわしい書き方でまるで騙したみたいになり申し訳ありません。私の意識にある冬の夜の景色はオレンジ色の外灯に照らされるイメージが強くて、ただ降る雪を何時間でも見ていたい頭の弱い子でした。そう言えばオレンジの影はいつも青だったな。


  • 叶 遥斗さんへ 

     う。
     ダメですよ、冗談を真に受けちゃ?
     そもそも立場が逆でした。私が叶さんから小説の腕を盗まなければならないのです。ジャンル別ランキング2位おめでとうございます!

     小説を書くモチベーションの上げ方は人それぞれあるのでしょうけど、やっぱり反応があった方が嬉しいです。ここより反応が濃いサイトもあるにはありますけど、基本的に批判が多いですから。
     てか、レビューが多いと言える事は、それだけ良作を書かれていると言うことですね。幸いなことです。


     ああ、いえいえ、こちらこそすいません。私は、自分がこう感じるのだから相手だってこう感じるだろう、みたいな所がありまして。よく、それで失敗をします。
     記憶の中にある雪の色なんて、人それぞれ違うものです。
     そうでしたか。降る雪の方に心を奪われた口でしたか。落ちる雪も綺麗ですけどねー。オレンジの外灯、少し郷愁的ですね。最近は味気ないLEDの外灯が増えてきまして、何だか寂しく感じます。あれじゃあ幽霊だって出てこられないでしょう。

     コメントありがとうございます。
     ではでは。
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