「いかなる名人上手でも細工の出来不出来は時の運。一生のうちに一度でも天晴れ名作が出来ようならば、それがすなわち名人ではござりませぬか」
というのは、岡本綺堂の『修禅寺物語』の一節です。
作中では肯定されているとは言いがたいこの言葉ですが、実のところわりと正論みたいで。
どこかの美大の実験だったと思うんですが、学生たちを「作品の質を評価すると伝えたグループ」と「作品の量を評価すると伝えたグループ」に分けたら、結局最も質が高いものを提出してきたのは後者だったんだそうです。
いかなる名人上手でも
https://kakuyomu.jp/works/16818093087973976661ところで、星新一や阿刀田高みたいな多作家の作品って、ストーリーは覚えていてもタイトルを忘れがちじゃないでしょうか?
少なくとも私はそうで、だから読み返したい時にどれを読めばいいのか分からなくて困まってしまうんですよね。
で、今回拙作を書いている時にも同じことが起きまして。
作中に画家と手塚治虫が出てくるので、「そういえば『ブラックジャック』に被爆した画家が死ぬ直前に絵を描く話があったなぁ」と思い出したまではいいんですが、肝心のタイトルが出てこなくて非常にやきもきしました。
ちなみに、正解は「絵が死んでいる!」だそうです。ガチファンの方なら簡単でしたかね?