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小説家の実力と評価についての、私の青臭い考え

 こんにちは、感想企画でお世話になりました天音朝陽です。

 タイトルに書いた内容を知り合いの方にコメントしたのですが、ここを読んでくださる方にも伝えたくてコピーをとりました。

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 誰もが同じところで悩んでいると思いますが、私の自説を書きます。

 どこかで誰かが言っていたことの受け売りみたいな、青臭い考えですが……。

 小説の評価・小説家の実力の評価というものは、とてつもなく曖昧なものだと考えています。
 確かに(すべての要素を含めた上での)文章力の上手下手というものはあると思いますが、競い合うという意味では同じスポーツの評価のされ方に比べると天文学的数字で違います。

 スポーツというものは勝ったか負けたか?陸上や水泳ならタイムなどの数値が明確に示されます。
 時代が違えば評価は公平ではないのですが、同時代同条件なら評価は公平です。
 例えば今から100年前の100m走のタイムは、色々な条件の違いがあり現在のタイムより遅いです。これが時代が違えば評価は公平ではないの意味です。

 しかし、現代という枠で比べればかなり公平な評価が選手に下されます。(才能に左右されるという時点で 実は公平ではないのですが、今回は論点が違うので触れません)


 小説は実に読む人間により評価がブレるものです。
 同じ人間でもスタンスの違いや、金を出して読むのか?無料で読むのか?はたまた、金をもらって読むのか?でも大いに評価がブレます。
 
 ライトノベルしか読まない人たちに純文学を読ませても吐き気を催されるでしょうし、その逆もしかり。
 私の好きな商業作家さんや、好きな直木賞作家さんも、毎回私が納得いくレベルでの傑作を書いてはくれない、時には(私的に)駄作も書いている。それなのに社会からは「小説を書く実力がある人」と評価されている。
 
 また、個人的に好きな北方謙三さんも私からみてクソみたいな駄作を書いていることがあり、小説家の実力や評価って何?と悩ましくなるものです。

 もし、直木賞作家や純文学作家が、いわゆる「なろう系読者」しかいない世界線に生まれてなお自分の作風を貫けば、即、底辺作家、金を出してまで読む価値のない作家に転落するでしょう。
 

 評価する人間の幅が広く、さらに明確な数字に置き換えることが不可能なものが小説作家の実力だと思います。
 (この際、売り上げの数値やPVは実力か?という論争がありますが、私的にはまやかしの数字と考えておりまして、そこは除外)


 では、売れている人や評価されている人たちは実力で評価されているわけではないのか?といいますと
 かなりの実力は必要だけども『運』がすべてだと考えています。縁、という言葉もありますが、縁も運の友達みたいなものと考えています。

・ かなりの実力、
・ 評価されるための知識と行動
・ これを踏まえての『運』、
このみっつが評価のすべてだと考えています。

 で、じゃあ、運任せにしてあきらめるか?
 と私が考えているか? というとそうでもなく、『運が回ってきたときのため』実力を磨き抜いておきべきだと考えています。

 実力が足りないうちに運よく評価されても、それは儚いものだと思います。

 『運が回ってこなければ来ない程、実力を磨く』
 そうすれば、来たるべき時に羽ばたけるものだと考えています。


*〇〇さん をはじめここをご覧になっている方は相当な筆力をお持ちだと思います。私には上手く説明できませんが、「筆力を上げる努力」の他の「評価を得るための努力(私は苦手)」をされるのはどうかなと思います。

4件のコメント

  • うーん、突き刺さる(吐血)

    単なる技術的な部分(文法等)と、『話としての面白さ』は別軸で、前者についてはある程度機械的な判定も可能だと思ってる人ですが。
    後者の部分の『読ませる文章』はそれこそ人によっても違うのは確かだと思います。
    なのでまあ、私の場合はとりあえず自分が読みたいと思えなければ問題外だろー、という開き直りはしてます。
    私は田中芳樹のファンですが、それでもアルスラーン戦記の最後はちょっとなかったなぁ……と思ったし、常に『面白い』ってのはある種不可能なんだとは思います。
  • 和泉将樹さんへ、 完全に私の持論ではなく、どっかで見た受け売りですが、多分そうだろうなと思っています。
    明確な論としてまで考えてはいないので、上手く返答する力がありませんのでご容赦ください。

    常に面白い作品を生み出すのは難しいとはわかりますが、何故それが難しいのか?何故凡作どころか駄作が生まれるのか?がイマイチわかりません。(時間の制約とか、そういった所でしょうか)

  •  私個人としては駄作を書いていてもプロの人が評価されているのは、その人の書く小説好きでまだまだ読みたいから今回は駄作でも買おうと思う人が一定数いるのだと思っています。
     そこまで読者さんを惚れさせることが出来た作者をプロと言うのではないでしょうか、私もいつかそんな風に思われたいものです(笑)

     それではこれからもお互いに頑張っていきましょう!!
  • 黒猫大和さんへ、まさにその通りだと思います。私自身も好きな作家さんが何人かいますが、良いと感じる作品と悪いと感じる作品の差が激しいんですね。そこが不思議です。
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