つづき。
ジャンタールを描くにあたって失敗したことがいくつかある。
まずは言語。
以前書いたように、この世界では文明は一度滅んだ。
しかし、宇宙へ行かなかった人々の子孫は存続しており、中世ヨーロッパ中期ぐらいまでは文明が回復する。
だが、ここで疑問がわいた。
過去に文明があったら、すぐ発展しない? って疑問だ。
ジャンタールが残っているなら、他にもなんかしら残っているだろう。そこから情報を得たら文明は一気に加速する。
いつまでチャンバラしとんねんつー話だ。
そこで地球に残った古代人が文明と公用語を捨てた設定にした。
すなわち『英語』の破棄。
施設が多少残っていても、文字が理解できなきゃ技術の復興も遅れるだろうみたいな理論だ。
まあ、ガバガバだが、学者ではないので理由さえあればいい。
だから、ジャンタールではプログラム言語として英語は残っており、それが魔法として機能する。
みたいにした。
これ、ここまではよかったんだが、小説を書くうえで困ったんだよね。
字の文からも英語を排除したから。
「スタート」「タイミング」みたいなカタカナもなるべく使わないようにしたんだ。
こだわりすぎたんだよね。
マジしんどかった。
敵の攻撃をテンポよくさけていく。
タイミングを見て矢を放つ。
ぜんぶ使えないから。
日本語として根付いてしまったカタカナを排除すると、文章がメッチャ長くなるんですよ。
おまけにやけに説明的になるし。
やるべきではなかった。
読みやすさを捨ててまで、こだわるのはバカだと思う。
結局ぜんぶは排除できなかったし。
あと、ついでにセリフも排除しちゃった。主人公の。
俺、セリフ嫌いだし。じゃあ、いっそのこと主人公のセリフなしにしちまおうかって。
ゲームブックが好きっていうのもあったんだけどね。
あれ主人公のセリフないから。
極端なことやっちまったと思うよ。
完結して、だいぶたってから書き直したんだけどね。
でも30話でメンドクサクなって放置した。
賞にだしたいからそのうち最後まで書き直す予定ではあるんだけど。
つづく。