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1節を追加。実は、縄文遺跡を見つけてしまいまして……

たくさんの方が読みに来てくださるのに、なかなか更新できず申し訳ありません! 今日は十二章の第三節をアップしました。これで十二章は完結です。

ほぼ4週間ぶりの更新になってしまいましたが、実はイワイノ、8月に、今まで知られていなかった縄文遺跡を見つけてしまったのです。小規模なものだけど。

でもこれ、書いても信じてもらえないかもですね。いや、しかし、ほんとのことなんです。とりあえず、いきさつを。

8月下旬のある日のこと、イワイノが下を向いて歩いていました。
(ああ、そうです、いつだって下を向いてばかりの人生でした!)
すると、新興住宅地に隣接した畑地の側溝が気になった。
(ああ、そうとも、いつだって側溝が気になる人生だったさ!)

あの数日は雨が降っていなかったから、側溝は乾いていて、畑地から落ちたいくつかの石が見えました。そのうちの一個が、
(ねえ、拾って、拾って!)
みたいに呼びかけてきた感じがしたのね。で、乾いているから割と平気で手に取ってみると、
「こ……これは、石斧か?」
思わず独り言が出ちゃうほどの見事な割り具合。規則的に並んだ貝殻状断口。縄文時代の打製石器に間違いない。

あとはもう、他にも石器ないかなと目を皿のようにして側溝やら畑やら(立ち入らずに)見て回ったもんだから、犬を連れた70代のご婦人から不審そうな視線を浴びる始末。残念ながら、明らかに石器と言えるものは3個しか拾えませんでした。土器片はほぼ見当たらず、ごく小さなかけらを2個ほど拾って、でもこれは土師器のような感じでした(時代が3千年ぐらい違う)。側溝に落ちてるものを拾うのは法的に問題無いんだけど、勝手に畑へ入って調べるのはさすがにまずいので、その日はそれだけで帰りました。

皆さんご存知かもですが、市役所とかには遺跡台帳みたいなものがあって、発掘されてない遺跡もそれに載っていたりするんだけど、イワイノが採集した地点はそういう類の書類にまったく記載が無いのでした。

うわあ、これ、大変なことになったぞ。さっそく博物館の先生にうかがってみました。そうだな、読みやすさを考えて、大正時代の新聞小説のように書いてみると、こんな感じ。

「先生、てえへんだ!」
「おやおや、またぞろイワイノ君のおでましかい。今度は何を拾ったんだね」
「それが、見てくだせえ、こ、これ」
「ほお、これは石斧に見えるけれども、いったいどこで」
「それがですね、これこれの地点で側溝に。不審がる視線にも負けず略」
「これこれというのは……(地図を出して)おや、そこは、未知の遺跡かもしれない」
「えええッ、やっぱり」
「不法侵入は、してはおらんね?」
「してません。側溝の底で見つけました」
「……韻を踏まんでもよろしい」
「踏んでませんよぉ」
「……でもまあ、速攻で拾ったわけだ」(ニヤリ)
「そっこまで言うかぁ」
「「あっはっは」」(二人で笑う)

うう、すみません、つい興奮してこんなこと書くから、かえって信じてもらえないかもですね! まあそんなこんなで、『虫愛づる姫君 巻の二』の方は少しお休みいただきました。中断しちゃって虫姫様・読者様に申し訳なかったけど、目の前に4千年ぐらい昔のご先祖様の遺物が、ほ・ほ・ほ、放置されていると、イワイノ、いてもたってもいられませんでした。9月は、これから更新、週に2回はできるかと思います。またどうぞ、読みに来ていただければ幸いです。それでは。

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