• 現代ドラマ

「月のうまれかた」について

 月が綺麗ですね。どうも、宵町いつかです。
 昨日は中秋の名月でした。皆様は見られましたでしょうか。私は車窓からぼんやり眺めておりました。それを誰かに共有するわけでもなく、ただひたすらに眺めておりました。こう、どこか寂しい気持ちになりながらも大切な時間だったような気がします。そんなことを今日の満月を見ながら、やはり誰とも共有することなくぼんやり見ていました。月が綺麗ですねなんて、言う機会は当分来なさそうです。
 ずっと、誰かに否定されたかったのかもしれません。誰に私を肯定させて、否定させたかったのかも知れません。そう思いながら、「月のうまれかた」を書きました。
「綺麗だよ。全部、綺麗。」
 その一言に込められた全力の肯定と全力の否定をどうか噛みしめて貰えれば。
 その言葉までにたどり着くまで、多くの言葉が出てきました。それはきっといつかの誰かが言ってほしかった言葉たちで、いつかの誰かがそれを素直に受け取れなかった言葉だと思っています。どうか、いつかの誰かに言う側の苦労も、言われる側の苦労も、すくい取ってくれたら。そう思うばかりです。ずっと下を向いていても良いから、どうか、サヨナラだけが人生だと思ってほしい。どうか、後悔ばかりが人生だと思ってほしい。きっと、その方が楽に生きられるから。
 僕だって前なんて一生向けないかも知れませんが、それでもどうにかなぜか生きています。もう、何もかもが分からないままです。ずっと見落としてばっかりです。
 いつか、見落としたものをちゃんと拾って「ごめんね」と言えるくらいに僕は成長できるのでしょうか。成長できたら、いいな。
 ずっと辛かったそんなあなたへ、向けた物語です。

 以上、宵町いつかからでした。

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