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杯中の蛇影は真か偽かのあとがき的なさむしんぐ

杯中の蛇影は真か偽か
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892459453

普段だったら、HPにも公開するからそっちにあとがきつけるんだけど、これ仕様上カクヨムさんじゃなきゃ無理&ついっただけじゃ語り切れねえぞ、なのでこっちに書く。
……こういう使い方でいいのよね?

とりあえず、ずっとずっと「この話、めっちゃ妄想捗るんよな〜、ネタにしてえ」と思ってたものをネタに自分好みに書けて私は満足です。とてもとても満足です。
ウケるかどうかは別として、ウケるかどうかは別として!(「これほんまに面白いんか」疑惑の只中)

いや、私の読んだ古文の中では一、二位を争うほど「なんで、なんでそうなったん!? 話のブラックボックス部分気になりすぎる! 妄想捗ってまうでしょーが!?」ってお話なので……(「その後」に記載されてるのが全文&現代語訳)
それでもなんでこんな悪魔合体してしまったんじゃろ、思いついたからか、思いついてしまったからだな。

ただ、趣向が趣向なので、あれ盛り込もう、これ盛り込もうって思っても、できませんでした。いつもの薀蓄の話。
蛇まわりって信仰もお話も洋の東西含めて多いし、面白いのよね……実際、褶振の峰はタイプとしては苧環型の蛇婿譚(三輪山神話と同じ型)だし。
中世説話(本領発揮分野)までくだると、仏教説話ではよく「仏教的に悪い事しちゃったから、おめーの来世蛇!」はよくある。
今昔物語に「うちの橘の木めんこいわ〜めっちゃ推せるわ〜」ってしてたせいで蛇に転生した坊さんの話と、こっそり貯金してたらそれへの執着強すぎて蛇に転生した坊さんの話がある……執着強すぎ=来世蛇理論でいくと、現代のオタク大体来世蛇なのでは?
あと、針云々入れたのは、竜(≒蛇)は鉄を嫌うとされている&古今著聞集に、「蛇が木の上でなんか変な動きしてるからなんじゃらほいって見てみたら、その木の下で寝てる女の人に飛びかかろうとしてるけど躊躇ってるっぽいので、その蛇追い払って女の人起こしてみたらば、実際夢でめっちゃ美形の男に言い寄られてたと。でも、女の人がたもとに針を一本刺してたから蛇はそれを怖がって手を出せなかったって。こういうの大事よね」という話がある&水乞い型タイプの蛇婿のお話でふくべ(瓢箪)と千本の針でもって蛇退治があるからです。長い。
西だって、ほら楽園追放とか、アスクレピオスの杖とかカドゥケウスとか、グリム童話の白ヘビとか、嫉妬の象徴とか、ソルファーイェルと蛇の王とか、ミドガルズの蛇とかとかとか……
蛇、よくも悪くも人気過ぎでしょ。だからこそ、考察のし甲斐があるというものよ……

本編それ自体については、無駄に設定凝った感あります。
というか狂言回しのミルカちゃん、めちゃくちゃ動かしやすくて好きだし、自分で書いときながらぼくっ娘可愛い。
僕との切り替えも楽しかった。めちゃんこ楽しかった。
ミルカちゃんと僕との乖離は文中のやつだけでなく、効率主義の度合いとか、人目をどれだけ気にするかとか、研究中毒の度合いとかいうのもあります。どっちがどうかは読めばすぐにわかるでしょ……わかるよね、うんきっとたぶん……
というわけで、ミルカちゃんはまたどっかで活かしたいなあ……
と思うけど、思いつくかどうかは別問題なのよね。

というかこれホラーでいいんだよね。ホラーだよね。
ホラーのつもりで書いてるんだけど、比較的メルヒェンに足突っ込んだりしてるから最早何がホラーか分からなくなってきていてですね。
蛇さんのアレコレソレはホラーのつもりで書いてたんだけど……どうなんじゃろね?
とりあえず、蛇さん編にうわーと感じてもらえると嬉しい。
あそこも書くの楽しかった。とてもとても楽しかった。

ちなみにキャッチコピーについては、蛇さんの理論と結末を見てほしい。そういうことです。

というか今更ながら、この作品に詰め込んだ(個人的に思う)恐怖ポイントって大まかに3つで、1つめが弟日姫子の感じてる「逃れられない絶望が追ってくる」恐怖、2つめがミルカと僕に見る「自己同一性の大幅な揺らぎが当たり前な姿」からの当然を覆すような恐怖、最後が蛇さんの「人外故のズレから生じる理論の差」による恐怖なんですよね。だから蛇さんでうわーと感じてほしい。ほしい(願望)

コメント

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