新婚ほやほや二十三歳の新妻、佐藤杏子は、頬を赤らめて悩まし気な声で囁いた。
相手は、近所の魚屋の若大将。
「奥さん……そんなこと言っても、身体のほうは正直ですぜ?」
若大将の渋いバリトンボイスが粘膜をくすぐり、杏子は耳朶の熱さを自覚する。
彼の言う通り、杏子の口腔内では物欲しげに唾液が滴り続け、先ほどから身体の疼きを抑えることができない。まんまと彼の術中にハマっているのだ。
「いやっ。だって、そんなおっきいもの、中に入るわけ……ないわ」
「奥さん、俺のテクニックを甘く見てもらっちゃ困る。ここからが腕の見せ所さ。こいつを突っ込めば、奥さんの世界は変わるぜ? 新たな刺激と味わい深さに目覚めて、病みつきになること間違いなしさ」
「でも、もしこんなことが、夫にバレたら……」
「旦那さんだって分かってくれるさ。むしろ旦那も、奥さんの新たな快楽の目覚めを悦んでくれるに違いねぇ」
「あ、あなたぁ……ごめんなさい……」
やがて魚屋の店内から、杏子の啼泣と興奮が入り混じった声が漏れ聞こえてくる。
普段は青臭い店内が、次第に桃色の空気に満たされて…………
(閑話休題)
はいはい、こんなもんでいいですかね。
これでおしまい、中断です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
思いつきで適当に文章をしたためておりましたが、もうネタ切れです。
え? 桃色のエロスな文章?
一体なんのことでしょう。
まさか……タイトルと本文途中までの内容を見て、まんまと釣られたんか?
いやいや、そんなことあるわけがありません。
カクヨムは白金台や成城学園前のセレブにも劣らぬ、高潔な精神を持った紳士淑女の集まる場所。こんな三流駄文の内容を、読み違えるはずなどありません。
私はただ、魚屋さんが売り物のちくわにキュウリを挿し込んで、新メニュー「ちくキュウ」の作り方を新妻に教えている場面を書いただけです。ハートフル日常ドラマのワンシーンに過ぎません。ちくキュウ、美味しいよね!
だいたい、近況ノートでそんなおピンクな文章なんて、公開できるわけないじゃないですかー。やだなー、もー。あははははー。
(関羽休題)
冗談はさておき、ようやく長い間居座っていた夏の霊圧も弱まり、暑気に奪われていたスタミナが回復して参りました。
涼しくなってきたのに伴って煎田の創作意欲もムクムクと勃ち上がりはじめ、久しぶりに短編を書き殴ったりもしました。
よく見るとここ数年、テキトーに短編書き殴ってるのって、だいたい九月半ばくらいだ。わかりやすー。バカンス終えた米国株式市場かよー。
この意欲が残ってるうちに、ちょと長めの桃色小説でも書いてみますかねー。
冬になると、今度は寒さで身体が縮こまり、活動意欲をムクムク削がれてしまいますから。このムラムラが続いている内が、勝負の時だ。ムラムラタムラー。
(張飛休題。放屁)
最近、久しぶりに大東京トイボックスを読み返してたんだけど、やっぱりおもしろいですの。ちょっとだけのつもりが一気読みしちゃって、結局最後まで読んだ挙句、東京トイボックスとSP、0、果ては東京トイボクシーズまで読んじゃった。
最初に大東京トイボックス読んだ時は、前作からの続編って知らなかったので、モモちゃんが1巻終盤でソードのスタッフロール観たシーンで、「おおっ」となりました。モモちゃんと同じ気持ちになりました。
あとやっぱ、マサくんのとことかねー、好きなのよ。依田せんせーと同じく泣いちゃうのよ。熱いのよ。
ゲームに限らず、モノ作りしてる人にとっては、共感・共鳴することが多い作品なのではないでしょうか。魂は合ってるのです。魂のルフランです。
よーし、この熱が冷めないうちに、桃色どピンク魚屋官能小説を書き殴るぞー。
「いけないわ、魚屋さん! もう、カジキマグロのライフはゼロよ!」
「うるせえ、止めねえでくれ、奥さん! 俺の股ぐらの要塞クジラが、潮を吹くのを今か今かと待ちわびてるんだ! ここからずっと、俺のターンだ!」
……うーん、やっぱり創作は難しい。
情熱と現実の間を知り、思わず冷静になる煎田なのでありました。あなかしこ。ほんまぐろ。