雪夜婚々 〜狗(神)は喜び庭駆け回り♫ 狐はあなたの嫁となる♫〜
🦊お前の苦労ずっと見ていたぞ……妾と結婚すれば今すぐ幸福を得られるぞ
「お主、妾の夫になれ」
「……なんですって?」
幼い頃に狐と喋ったことがある少年・藍空雪夜。彼は中学時代から続く苛烈ないじめに耐えかね不登校になり、日がな一日ぼんやりと過ごしていた。
将来への不安と焦り、しかし人間への恐怖からもどかしい感情に支配されるままに息抜きにと散歩に出かけ、狐に出会った近所の稲荷神社に行った彼は、鳥居をくぐった瞬間見知らぬ場所に迷い込んでしまう。
そこに息づくのは人外の生物たち——妖怪であった。
賓人としてもてなされた雪夜は差し出された団子を食べるが、黄泉竈食ひであることを聞かされ、元の世界に帰れないことを悟る。
途方に暮れる彼に、一際美しい妖狐の女が声をかける——その女こそ、雪夜がかつて会話した狐であった。
そして彼女は一言、「お主、妾の夫になれ」と言い始め——!?
人の世から隔絶された幽界には、人間の負の感情の凝集たる「魍魎」が迫る厄災があった。雪夜はその日々の中で、だんだんと強く変わっていくことを決意する——。
という話を構想中です。
ゴールデンフォックス・嫁