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光台高等学校文芸部 あとがき

今まで長編を完結させたことがなかったので、あとがきを書く経験があまりなく、少し照れ臭いですが、書いてみます。
ネタバレを含みますので、ぜひ一度作品を読んでいただけると嬉しいです。
https://kakuyomu.jp/works/16818093081703827842/episodes/16818093081762829084


私がこの春入学した高校に始めて入った時、出てきた感想は
・ヤギぐらいなら隠れて飼えそう
・死体埋まってそう
でした。あまりにも広くてぼろくて混沌としていたからです。
そんな高校で、勉強したり、サボって小説を書いたり、をまぁ半々とは言えない具合で過ごしていました。
夏休み、カクヨム甲子園が始まる頃にはすっかりこの高校に惚れ込んで、ここを舞台に小説を書きたいと思いました。

そして私は文芸部に入ったのですが、そこはその混沌の中でも、さらに混沌としていました。要は変な人が集まっていたのです。私自身も少しズレているところがあるので、最初はただその居心地の良さに感動しているだけでした。しかし、部員、『変な人たち』と一緒にいる時間が増えていくと、私は、この人たち、そして私自身を『変な人』と片付けるのはどうにも複雑すぎると思いました。それぞれに軸がある、それを『変な人』と拒絶する軸もある。そして一人の人間の中であっても軸に反するようなことをしてしまう時もあるのだと考えるようになりました。

文芸部の先輩にミステリーを書く人がいます。私はミステリーは読むのは好きですが、書く人の脳内は全く想像がつきませんでした。大袈裟に言えば、話の通じないサイコなんだろうなと思っていました。ちょっと大袈裟すぎかもしれませんが、おおむねそう言った感じです。だけどその先輩は、確かに頭が良くて、本の匂いを嗅ぐ変(態)な人ですが、クラスメイトとの距離の縮め方に悩んだり、恋をして部員にからかわれたりもしています。話の通じないサイコではなかったのです。そこから私はミステリーを別世界のものではなく身近なものに感じるようになりました。そして、いつしか自分でも書いてみるようになりました。

これらの三つとその他にもたくさんの経験、高校生だからこそ得られたものたちで、『光台高等学校文芸部』は構築されています。
この作品をカクヨム甲子園という場所に出すことが出来て、私はとても幸せです。

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