光台高等学校文芸部
家猫のノラ
プロローグ
第0話
『あ』
人が落ちていく。地面は堅いから、死んじゃう。
手を伸ばして、声を出した。
そのどれもが短く小さく届くことはなかった。
それでも私は一生懸命に…
ピピピピ ピピピピ ピピピピ
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ」
胸を掴むと、パジャマが汗でぐっしょり濡れていた。
風になびくカーテンとモビール、布がずれている姿見、ハンガーにかけられた制服。
私にはちゃんと朝が来た。
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