• 異世界ファンタジー
  • 詩・童話・その他

📢更新しました。累計367万PV突破の「🍚🥢飯屋」。

📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙‍♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
🌎https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346

ご愛読&応援ありがとうございます。🙇

📖第466話 それはもちろんですが、狙いはそれだけではありません。

 同時に撃ち出す火球、その数6発。「|叢雲《むらくも》」という名の通り、群れとなって重なるように標的に襲い掛かった。

 その瞬間――。

 標的を覆うイドが高速で流れ、火球の群れを左右に引き離した。火球は流れながら茜雲のように細長く引き延ばされた。
 方向を変えられた火炎流は両隣の標的に襲い掛かり、まとわりつきながら勢いを弱め、やがて消えていった。

「これは……殴りかかった拳が、油で滑ったような」

 |虹の王《ナーガ》の鱗が働くところを目の当たりにして、ドリーは唸った。

「そうですね。古代の拳闘士は全身に油を塗り込めたと聞きますが、結果は似ているかも」

 ステファノが|虹の王《ナーガ》の鱗を編み出したのは、イドによる攻撃から身を守るためであった。だが、こうして見ると、魔術に対する防御としても効果があった。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する