https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16817330666021236730📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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📖第455話 そいつは魔術師のはずなんだがなァ。
ステファノの師匠と思われるヨシズミという男について、ダニエルは聞き込みを続けた。食料品屋の情報で山に籠っていたらしいと知り、生活必需品を買い込みそうな店を回ってみた。
その結果、ヨシズミはちょっとした有名人で正体不明のよそ者として扱われていることがわかった。
時々、貴石や薬草など珍しい物を持ちこんで来るので、いくつかの店では買取に応じているそうであった。
(金には困っていないようだな。もっとも、山の中では金の使い道がないだろうが)
稼いだ金は生活用品や嗜好品に換えているようだった。
(余程人間嫌いなのか? 山の中では何の楽しみもないだろうに)
若いダニエルには山に引き籠った暮らしなど想像がつかない。とても自分には耐えられないだろうと思った。
どうやら、聞いてみるとヨシズミがサポリの山に籠って10年以上がたつようだった。10年の山暮らしとはどんなものであろうか。
(病気にならないのが不思議なくらいだ。その前に頭がおかしくなりそうだな)