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📢更新しました。「飯屋のせがれ、魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」

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📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙‍♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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第444話 体が小さいというのは便利だね。

「よし。手足は自由に動かせるね? きついところはない?」
「ピー」

 ステファノは手拭いを切って|雷丸《いかずちまる》の体を覆う胴着のようなものを作った。道着の背中にはポケットがあり、筒状に丸めた紙片を納めてある。

「なるべく目立たないようにね。屋根伝いに跳んで行くのが良いだろう。雷気は使わないこと」
「ピー……」
「何で不満そうなんだよ? そんなに急ぐ必要はないんだからね。わかったら、行け!」
「ピー!」

 雷丸は、ステファノが開け放った窓から外へと跳び出した。土魔法で跳躍し、隣の建物に駆け上る。
 すぐに屋根に達し、姿が見えなくなった。

(色は匂えど――)

 ステファノは|虹の王《ナーガ》に意識を集中した。ピントが変わるように、雷丸の視点が脳裏に浮かぶ。
 ただし、視覚映像ではなく第3の眼が捉えたイドの風景だ。

 イドの目で観ると、物の境界がぼやけてサーモビジョンの画像のように観える。

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