📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第592話 空を撃て、漆黒!」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093084335265261📄「始め!」
審判ガル老師の号令がかかった。
(行け、|雷丸《いかずちまる》!)
ステファノの肩から雷丸が一筋の光となって飛び出した。
相手方の開始線からは黒鉄ヒョウが黒い颶風となって走り出す。
その時、試合場からステファノの姿が消えた。
(土遁、高跳びの術!)
どんっ!
ステファノが飛び立った足元には敷き詰められた平石に太いひび割れが放射状に残されていた。
(上か!)
開始線から飛び下がりながら、ウラルは上空を見上げた。
「馬鹿な! 何だ、あの高さは?」
ステファノが浮遊する位置があまりにも高い。うつぶせの姿勢のステファノは、地上50メートルの上空にいた。
滑空術では静止が難しいが、ここまで上空に来れば常時上昇気流が存在する。ステファノはイドの翼で気流を捉え、ほぼ一箇所に留まっていた。
|短杖《ワンド》を上空に向けて構えかけたウラルだったが、これだけ離れては攻撃が届かない。
「くそっ! これでは勝負にならん」
ウラルが焦れて石畳を蹴りつけた時、ステファノの姿がはるか上空の雲に溶け込むように薄くなった。
(水遁、|雲雀《ひばり》隠れの術)……
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お楽しみください。