習合異式です。
「ドラマフリー」の11話まで更新しています。
次回から3章に入ります。
以前の近況ノートでお伝えしたように、今作も筆者の性癖マシマシで書きました。ヒロインの旭 靖菜さんにはその業を一身に背負ってもらっています。
白髪やらメカクレやら低身長やら巨乳やらいろいろ要素はありますが、やはり個人的には『ミリタリールックであり、それに意味があること』に今回もこだわりました。
靖菜が劇中に着用しているベトナムジャケット、通称『ベトジャン』は同じスーベニアジャケットであるスカジャンと違い、英文の刺繍がされていたりします。そのうちのひとつに
「When i'll go to heaven because i've spend my time in hell」
というものがあります。訳すと
「私が死んだら、必ず天国へ行くだろう。なぜなら私は地獄で奉仕した(戦った)のだから」
となります。ベトナム戦争を経て帰国したアメリカ兵の心情を表した名文です。
靖菜も彼ら同様、世のため人のためと自ら戦いに臨みましたが、世間からは後ろ指をさされ「もう死んだあとに期待するしかない」というところまで追い詰められ、傷ついている。
ですが、自ら「死にたい」と言っている人間が、真にそれを望んでいるかといえばそうではないケースもあります。彼女も帰国後に非難された兵士たち同様、自らの窮状を知って欲しく、同時に変化を求めている。というニュアンスでの着用になっています。前作主人公よりはちょっとネガティブが強いですね。
とはいえ、これはライトノベル。小説である以上、心情は設定ではなくストーリーで語るべきなので、本編では服装への言及は軽くしてました。
それらも踏まえた描写を心がけたつもりなので、
「こいつ、本当にストーリーで語れてんのか???」
と確かめていただければ幸いです。