https://kakuyomu.jp/works/16817330661500156606/episodes/16817330664927737721
この「A・G・Aの死」は、「ゴンダル物語」の主人公オーガスタの死の場面を描いたもので.エミリーの最も長い詩です。4部に別れていて、ここに載せたのはそのうち最初の3部になります。第一部ではアンジェリカがダグラスに、ゴンダル国の女王オーガスタの暗殺を指示する場面が描かれます。第二部ではオーガスタの従者であるサリーとレズリーが暗殺される場面、第三部ではオーガスタがダグラスとアンジェリカに暗殺され、そのダグラスもアンジェリカに殺されるという場面が描かれます。第4部はオーガスタが暗殺された場所に、エルドレッド卿が従者とともに駆けつけ、従者に暗殺者を捜すよう命じた後、一人残されてオーガスクの死を嘆く場面です。
もともとエミリー自身が、この詩を4つに分けていて、「…⋯⋯」というような仕切りを入れています。ですから,この長大な詩も4つの詩が合わさったものと見ることもできるわけです
エミリーはゴンダルの物語を、いつかは叙事時の形でまとめたいという漠然としたアイディアを持っていたのではないかと私は考えているのですが、だとすると、この詩は,おそらくその最後のクライマックスを飾るものとして構想されたように思われます。