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私は見つめる 私のまわりの灰色の墓石たちが

https://kakuyomu.jp/works/16817330661500156606/episodes/16817330661864736373
 エミリーが、その生涯のほとんどの時間を過ごした牧師館は、いまはプロンテ記念館として、夏の観光シーズンには、朝早くから行列ができるほどの有名観光地になっています。その裏側は、墓地になっていて、古い石碑が並んでいるのが、エミリーの部屋の窓からよく見えます。
 この詩は、私がとても好きな詩のひとつなのですが、その牧師館の裏の墓地の石碑が、夏の夕方の(度が高いせいで)なかなか沈まない太陽に長い影を作っている風景を描いています。
 この詩の中で、エミリーは、幸せに満ちた天の国は、人間にとっては何の救いにもならず、人間たちを本当に愛してくれる大地だけが人間たちの生きうる場所なのだ、といろ思想を述べているようです。この「大地への偏愛」は、工ミリーの文学のひとつの根幹をなす重要なモチーフで、『嵐が丘』のキャサリンの有名な独白を思い出された方もいるでしょう。

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