カクヨムコン9、受賞作品の発表がありましたね。
受賞されたみなさま、おめでとうございます! 今後の活躍をお祈りしています。
さて、受賞したわけではありませんが、今年も短編のほうで途中選考には通りましたので、便乗みたいですみませんが、通過した作品を改めて宣伝しておきます。
もしよかったら、こちらもちょっと覗いていただければ幸いです。
地上399階の降誕祭
https://kakuyomu.jp/works/16817330668462378463「こいつは……虹だぜ! ビネットさん。いや、まるで宝石だ」
放水ノズルをしっかりと持ったままのパルマスが、驚きの表情で叫んだ。
彼が言う通りだった。眼下に広がる水滴の雲が、七色にきらめいて見える。
厳寒の空気にさらされて、一瞬のうちに無数の氷の結晶へと変わった水滴が、巨大都市の放つ光を映して輝いていた。
バラの包みのプレゼント
https://kakuyomu.jp/works/16817330668002769727「それでは、こちらなどよろしいでしょう。お母様も、きっとお喜びになるはずです」
自信ありげに店員さんが用意してくれたのは、ところどころにグリーンをあしらった、赤いチェックのセーターだった。そうだ、クリスマスの色なのだ、これは。
星魚追う船
https://kakuyomu.jp/works/16818023211929377696 乾いた暗闇が広大に広がるばかりの宇宙空間にも、怪談というものがある。
代表的なもので言えば「フォボスの舞姫」などは良く知られている。火星の第一衛星であるフォボスの、ジャガイモのように凸凹とした地上に、華やかなキモノをまとった女性が現れるというのである。