世間の花粉症の時期はおそらくもうピークはとっくに越えているのでしょう。もうほとんど夏だし。
でも今、私は、絶賛花粉症発症中。
下が向けない。両方の鼻の穴にティッシュをつめてマスクをする。それで、1分間くらいはなんとかなる。
でも、4分もすれば、ティッシュは、吸水の限界に達して、水分はあふれ流れ始める。人前で、マスクをはずして鼻のティッシュを詰め替えることは、なかなか勇気を要する。
問題は鼻だけではない。数秒おきにくしゃみが大音響で飛び出す。目はしょぼしょぼ。
苦しい。せめて、ささやかでもいいから、なんかええことはないのか?
そう思っていろいろ思い浮かべてみる。
そうだ。花粉症悪化が、推しのミュージカルの日でなくて良かった。あの日私は元気だった。……よかった。
他にいいことは? う~ん……。
別の推しのライブのチケットは、大阪の全日程全時間はずれたな。どうか復活当選できますように。
あ、そういえば、来月、観に行きたい映画があるな。『言えない秘密』台湾版が面白かったから、日本版も気になっている。
うん。ちょっと気分が良くなってきた。
そうだ。6月29日から、神戸で絵本作家のかがくいひろしさんの作品展がある。
大好きな絵本作家さんで、絵も中身も、すごくほっこりさせてくれて、くすっと笑える素敵な作品ばかりなのです。
いつだったか、かがくいさんの写真が載っている記事を見て、作品のイメージと変わらない、あったかい素敵な笑顔だったので、よりいっそう好きになりました。もし、生きておられたら、たぶん私はめっちゃ気合いの入ったファンレターを書いていたことでしょう。
56歳の若さで亡くなられているので、この先新作が出ないということが本当に残念で残念でしかたありません。
かがくいひろしさん、氷室冴子さん、佐々木丸美さん、香月日輪さん、みんなお会いしたかった作家さんたちです。
大好きな人たちを思い浮かべていると、少し、気分がマシになってきたような……。
鼻には鼻水が溢れ、くしゃみが止まりませんが、胸には、好きやったなあ、という想いが溢れて、ちょっと幸せ感が湧いてきました。
ご存命だと思いますが、立原えりかさんも、懐かしいです。美しい繊細な文章がすごく好きでした。
好きな作家さんをあげればきりがありません。
言葉がこの世にあってよかった、しみじみそう思います。
文字があって良かった、つくづくそう思います。
そのおかげで、いろんな人々の紡いだ文章を読むことができる。幸せやな、と思う。言葉のありがたさを感じるとき、いつも、思い出す本があります。
『ひらがな日記』という絵本です。60歳を過ぎて文字を習い始めた一子さんのことが書かれている絵本です。学ぶ喜びと共に、一つ一つの言葉を慈しんで愛情を持ってみつめる彼女は、悪い落書きを見かけると、こんな大切で可愛い言葉たちを使って、なんてひどいことをするのか、と胸を痛めます。読むと、いつも涙が出ます。私も言葉を大切にしたい。強くそう思います。言葉は、想いを、考えを伝えるためにあるけれど、ただの道具ではない。言葉そのものが、生きている。
外国語もそう。よく、語学学習の際に、『あくまで、コミュニケーションのためのツールだから』なんて言ってるのを聞くと、なんだかな……と思ってしまいます。ただのツールで終わらせないで、その単語一つに込めた、想いも気持ちもちゃんとくみ取ろうとして読んだときに、作者の心に少しでも近づけるんじゃないのかな、そう思う。
頭がボ~っとしてるので、とりとめなく書いてしまいました。
※『望みはでっかく。』『何度だって。』ささやかに更新しています。