• 現代ドラマ

思い出すぜ、カウボーイ

 こんばんは。Nihaです。

 懐かしい話を一つ。『なつにふるゆき』に登場する人物の名前の由来ですが、ほとんどが私の友達の名前から一字もじってつけたのが彼等です。そして主要人物のほぼ全員が専門学校に通っていた頃の友達の名前。ほとんどそのままで流用していますが、これは果たしていいのでしょうか? そこまで考えるとさらに頭が痛くなります。
 まぁ、きっと別にいいでしょう。何故なら、彼等だから。

 しかし、思い出す。彼等と過ごしたあの二年間を。皆、地元が違うので中学も高校も同じではありませんでしたが、よく話したものです。”もし俺達が同じ中学ないしは高校”にいっていたとしたら、どんな会話を繰り広げてどんな行動をしていたのかと。それを体現? させたのがこの小説の根幹の一つかもしれません。

 思い出す。真夏のむし暑い夜、約十畳のワンルームで、熱い熱い火傷すると言いながら蝋燭を百本立てて百物語をした時のことを。二十歳を超えた男たちが、十円玉に意識を集中させ一心不乱にこっくりさんこっくりさんと唱えていたあの夜を。週末はいつも二日酔いだったあの日々を。そして”夢”について語りあったあの毎日を。

 皆、友達でありながら好敵手でもありました。私達が追っていた――”夢”。それはお芝居です。芝居に魅せられ、芝居を追いかけ、芝居を諦めた私がここにいます。それでも嘗て、大衆舞台演劇を愛した私がここにいます。
 果たして、同期の幾人が今も夢を追いかけているのでしょうか? もう知る由もないです。ですが、一つ言える事はまだ終わってはいないと言う事。そしてあの時の思い出は決して消えないということです。
 今でも思い出します。何時も最後の片づけは私一人で、皆がスヤスヤと寝ている姿を。最後に掛かる曲は何時だって、時には昔を思い出す曲だった事も。私は今でも思い出します。


 さぁ、頑張って書こうかな。『なつにふるゆき』は二十万文字で終了の予定をしています。どうか、暖かい目で最後まで見守って頂ければ幸いでございます。

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