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創作裏話 「嘘」

【三題噺の競作】「ブス」「背骨」「梅雨」に向けて書いた掌編です。

お題を募集したときに、かしこまりこさんから「藤光さんに『ブス』で書いてほしい」とお題をもらったので、「これは頑張らないといけないぞ!」と力を入れて考えました。が……なかなか突破口が見つからず、見切り発車的に掌編を書くことになってしまいました。(短くしないと、前回の三題噺がまだ終わっていないのです!)

みなさんからのコメントを読む限り、上手に伝えられなかったようなのですが、このお話で描こうとしたのは「不安」です。「じぶんは醜い存在なのかもしれない」と感じているキャラクターが、その不安のため無軌道に他者を受け入れる様子を描こうと考えました。

「盲目のエルフ」は、自身の価値(美しさ)に対して目が開かれておらず、いつも不安を抱えている存在として描きました。アイデアはよかったと思うのですが、うまく物語として消化できませんでした。

「梅雨」のお題は、20年に一度の雨季として異世界感をだす装置としていい感じに使えたと思います。あと、「背骨」のお題ですが、人体の解剖か(!)、きれいな女性の背中しか思いつきませんでした。結局、後者を採用して、盲目のエルフがいとも簡単にベッドで服を脱いでゆくイメージに繋がってゆきました。

嘘 ―盲目のエルフ―
https://kakuyomu.jp/works/16817139555801891388/episodes/16817139555802005838

2件のコメント

  •  なるほど。
     ある意味社会風刺ですね。
     自分の価値を知らない人が面と向かって「キミは美しい」だとか言って貰えたならば、その言葉を求めてしまいますよね。

     直接言葉にされる事ほど、響く事もありませんので。
  • Y.Tさん

    >その言葉を求めてしまいますよね。

    そう。知らず知らずのうちに求めてしまいます。大切なものを差し出してまで、求めてしまいますよ。怖いですね。
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