『PURIFICATION 聖杯探究』でついにヨハン様が大噴火するじゃないですか。
あれ、ちょっと原文を書き直してみました。
こんな感じに。↓↓↓
和平派幹部は我先に逃げ出した。ヨハンもその中にいる。
これで良いのか。
しかし、とヨハンは思う。
これで本当に良いのか?
この世界にはこれを仕方ない、良しとする理由が腐るほどある。
だが――これを良しとする理由がこの僕のどこにあるのかほざけ!馬鹿野郎!
『さようならヨハン』
無残にギロチンで殺されたレオニノスの顔が思い浮かぶ。
僕はまた失うのか!
僕が無力なために、また?
僕が無力であると諦める事でまた失うのか?
『守って、やりなさい』
『どうか無事で!』
次々と失ってきた者を思い浮かべた彼の脳内が、一瞬意識を失うほど強い何かの思念に囚われた。
彼は彼自身が傷つけられるのは構わなかったが、彼の大事な者が傷つけられる事には断じて、これ以上は耐えたくも耐えるつもりもなかったのだ。
僕は僕が弱い所為でまた失うのか?
嫌だ!
嫌だ!
絶対に、嫌だ!
諦める事も耐える事も僕は拒絶する!
僕はもう誰も失いたくないんだ!
否、誰も僕から失わせはしない!
その瞬間、であった。声が聞こえた。懐かしい友達の声だった。
『マスター』と言うのだ、その声は。『マスター、参りましょう!』
「ああ」ヨハンはもう何も恐れてはいなかった。もう泣く事は止めていた。もう怯えてはいなかった。彼の眼には揺るぎない決意と悪魔のような決心と、そして己が死への恐怖すら超克した果てに生まれた覚悟があった。「行こう!」
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……大人しい人ほど怒らせちゃいけないですね。
特にヨハン様はとーちゃん(獅子心王)と言いじーちゃん(覇王)と言いご先祖様代々(処女王剣王仮面王鉄壁王列王)と言い、アレですからね、とんでもない人間ばかりですからねえ。
元々、血統的におっかない人間だったのに、それが激怒した。
ですから『噴火』なんです、ぶち切れや覚醒じゃなくて、『噴火』。
マグダ様はヨハン様の噴火をご存じだったかどうかは分かりませんが、恐らく女の勘でヨハン様はただ者じゃありえないと見抜いていたようです。
たった一人、聖教機構幹部の中でヨハン様を贔屓していましたからねえ(I・C曰く『ゲロ甘』)。
ちなみに噴火後ヨハン様はやたらと言動がイケメンになっていますが、これはまあ、ヴィルヘルム・ヴァレンシュタイン家当主補正だと思って下さい。
それでは。