再読ながら一番のフェイバリットはホジスン「夜の声」。帯にもある通り徐々に人外なものに成りはてていく恐怖を描くのだが、ある意味これは感染病の暗喩とも解釈できるだろう。ということは吸血鬼ものとも繋がってくるわけで、いわばそれのヴァリエーションという読みかたもできるかも知れない。
コリア「みどりの想い」も再読。小6の頃に従姉妹のお姉さんが貸してくれた短編集に載ってたんだけど、蘭に同化した主人公の花弁を這いまわった蜂が、先に同化していた従姉妹の花弁に潜りこむ描写に「えっと…それって受粉? てことは…近親◯◯? うわー」と気持ち悪くなったのを思いだした(笑)。
南極探検隊を襲う謎の怪物がテーマのリーイ「アムンセンのテント」も再読だけど、怪物が謎のままなのが逆に想像が広がっていい。クトゥルー神話のイタクァと関連づけてみたりして(てことはブラックウッドの「ウェンディゴ」もかw)。