外清内ダク

赤茶けた砂漠を数十万の大軍が突き進む。彼らの目的はただひとつ、レモンジュースを勝ち取ることだったのである。 （2012年11月制作）

女子高生が廃墟で出会ったのは、謎の幻獣。 滅びゆく世界の終わり際に、少女の命が煌めきを放つ。 （2020年3月制作）

　勇者によって魔王が倒されてから、10年。 　世界は平和を取り戻したが、魔王軍残党たる魔族、魔獣、魔妖の類は統制を失って野生化・山賊化し、今なお人々を脅かし続けていた。 　そん…

橋のたもとに住む老人が、通りかかった旅人を呼び止める。老人は語る。呪われた橋と、その向こう側に待つ幾多の苦難について。

壊れたオルゴールは熱弁する。自分は壊れてなどいない、ただ新たな生き方を見つけただけなのだと。

謎のガス惑星の、狭苦しい生存域に閉じ込められた宇宙生物。彼は共同体を飛び出して、未知の天空へと冒険の旅に出る！

女性会社員のキーコはブラック企業のパワハラとセクハラに耐えかね、ついに自殺を決意する。だがその死の寸前、彼女は奇妙な異世界に転移した。キーコを助けた怪異の正体は……狐の神様！？ …

ある日の午後。校舎の屋上に転がる3つの死体。そして血だまりに凛然と立つ妖艶な彼――彼こそが私の想いびと。 短編サイケデリック・ホラー。

大学の準教員として食いつないでいた凡才魔術士が、ある日ひとりの天才少女と出会う。独特過ぎる感性がために全く認められない才能のつぼみ……少女を世界一の術士に育て上げるべく、彼は立ち…

受験地獄で自分を見失った“空っぽ”な女子高生パクは、自由奔放な女流作家コモリさんと出会う。交流を続けるうちに互いを意識しはじめた2人。女と女の手探りの恋は、果たしてどこへ向かうの…

こうして人類は絶滅した。 ……してねえよ。ふざけんな。じゃあまだ生きている俺はなんだ？　人類の中にカウントされていませんってか！　クッソがー！ 人類が絶滅した地球に、たったひと…

　政府公認殺人鬼の数は全国で三千人にものぼるという。中には世間と折り合えず凶行に走る者も現れる。 　ゆえに殺人鬼組合は“予防措置”を彼女に命じた。殺人鬼の力で殺人鬼を狩る若干14…

　任秀は魚台（現在の中国山東省）の人。 　科挙の予備試験に合格した彼は、北京を目指す船旅の途中、船室で開かれていたサイコロ賭博に参加する。 　そこで彼が目にしたのは、幽霊による奇…

　――私は恋をした。そもそもそれが間違いなんだ。 　ままならない人生を送る女性。 　彼女は報われない片想いに悩み、苦しむ。 　思いを打ちあけるわけにはいかない。 　決して結ばれ…

ままならない人生を送る8人の登場人物。 その小さな善意の連鎖が、クリスマスの夜に奇跡を起こす。 心温まる愛のファンタジー短編。

　妻の骨壺をダイニングテーブルに置いたまま、男は緑のたぬきをすする。物言わぬ彼に語り掛けてくるものは、在りし日の妻の面影。男は見出す。20年分の幸せが、一体どこにあったのかを。 …

　この風に飛ばされたら、楽しいかもしれない。 　なんて思ったのが運のつきだった。ある台風の夜、猛烈な風を傘に受けた“私”は、その勢いで飛ばされてしまう。暗闇の海のような街を俯瞰し…

　世界は、もうすぐ終わる。 　その事実を、僕は大人たちの会話から知った。いつもそうだ。人生に関わる重要な情報は、いつも大人だけで話して、大人だけで決めて。僕らは漏れ聞いた大人たち…

　中年に達したある男の独白。 「私のことを、愛してもいいよ」 　そんな“ゆるし”をひたすら欲する、満たされぬ男のひとりごと。

　大学で落伍し学習塾講師の職で食いつないでいた榊に、急な仕事が転がり込んだ。彼が師と慕う“塾長”が倒れ、その代役を頼まれたのである。困惑しながら経験のない仕事に取り組む榊だったが…

詩って一体なんなんだ！？ さっぱり詩というものが理解できず、「わかるためには、自分で創るしかない！」と思い立ちました。 1日1本、全部で100本を目標に、詩の習作を書いていき…

SF掌編。テーマ「未来の学校」。

2020/03/21の24:00から開催されたTwitter上のイベント、#poem24 の参加作品。 テーマ「靑」

あるところに巨大な軍事企業があった。新兵器の開発に行きづまったその企業は、人工知能に兵器の設計をするよう命じた…… 人を超越した人工知能“ガブリエラ”。 彼女が生み出した、全く…