「あなたの知っている“お仕事”の世界を物語にしてみませんか?」のコンテスト。
・現代の日本で「仕事」に奮闘する人々を小説にする。
・仕事で出会うさまざまな面白さ、大変さ、楽しさ、難しさなどを物語にする。
・「働く人」であれば自由。
・読めば明日の力になるような魅力的な小説が望ましい。
など、応募要項にはいろいろと書いています。
こちらも、読者選考によるランキング上位作品と、編集部からピックアップされた作品が最終選考対象作品としてエントリーされるから、埋もれていても良い物語はピックアップされるだろうし、最終選考発表されてからその作品を読んでみようかな。と、思っています。
でも、昨日の近況ノートにも書いたし、ちょこっと読んだので感想を。
『幸せな時間たち ― 桜木麻耶は笑わない ―(作者 RAYさん)』(
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882933868)
RAYさんの『東京歌姫 (トウキョウ ディーバ)』(
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882296745)が面白くて、長編でも安定した文章力で読者をひきつけることのができる作品もあれば、ホラーもあるし、思わず笑ってしまう短編もあります。
とても器用な作家様だと思っています。
だけど今回のは……。
既婚者は既婚者らしく。ってなことでちょっと苦手な物語でした。
しかもこの作者様の作品にしてはとても珍しく、文章が乱れが気になります。
もともとしっかりとした文章が書ける方なので、女の子の一人称が難しかったのかなぁ。というのが感想です。
主人公の一人称ではじまる物語ですが、主人公の中には? もうひとりの「麻耶」がいるので、麻耶と麻耶の使い分けが難しく、時々三人称に思える文章が混ざるので、もうすこし口語体を増やしても良い気がします。
たとえば、第8話で「トートバッグを肩に提さげて家を出たのが午後四時前」のあとにつづく文章は、説明的で少し硬いから「結果として、普段の倍の時間が掛ってしまう。」を「結果として、普段の倍の時間が掛ってしまうの」にするだけで、文章が柔らかくなる気がします。
でも、ここを直すと「曖昧な記述がされているのはそのためだ。」も直さないといけなくなるので、難しいですね。
それから「秋津大滝」の説明が続きますが、「コントラストが幻想的な雰囲気を醸かもし出す。」ここが大滝の説明のだいたい半分ぐらいなので、ここに麻耶の言葉遣いで心情をいれれば、より一人称としての魅力があがる気がします。
「~の」で終わる言葉も「~なのね」とか、女性言葉にバリエーションを増やせば一人称がもっと生きてくると思います。
でもこれは、カクヨムのすみっこで細々と遊んでいる江田の、あてにならない感想です。
こういう意見もあると、軽く水に流していただけると助かります。
「なにこれ、全然読めてないじゃん。わかってないなー」とか、気分を害されるようなことがあればすぐに削除します。
ミステリーのようなファンタジーのような面白さと、小難しい仕事の説明をわかりやすく書いているところは流石です。
生意気なことを書いて本当に失礼いたしましたが、これからもRAYさんの物語を楽しみにしています。