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近況報告。上手に書けるかな。

来週は最近遊んだゲームとか読んだ本を紹介したい、と先週の私が言っていたそうです。ありがとう。何を書くか迷わずに済みました。
でもゲームはあんまりやってないので、ジャンルも媒体もフリーでいきます。


・IDOL×IDOL STORY!
著者: 得能正太郎
媒体:漫画、およびweb漫画
巻数:既刊5巻(漫画アプリ『COMIC FUZ』にて連載中)

アイドルになる事を諦めた主人公・渚ミミが、推しているアイドル・七種イブキとの出会いをきっかけに、共にアイドルオーディションの企画に参加する……といったあらすじの漫画。

オーディションに参加する16人のキャラクターがみんな個性的、かつビジュアルや性格面での被りがほぼないというのは、このジャンルであれば当たり前なのかもしれませんが凄いです。

それぞれがオーディションを受けるに至った経緯、理由、審査中の立ち回り方など、細かなところに個性や内情があらわれていて感情移入がしやすく、キャラクター達はみな複雑な人間模様を描いています。特に物語のつかみとなる第一話ではそれがよく描かれていて、私は一気にこの作品に引き込まれました。

それから単行本の表紙などを見れば分かる通り、キャラ毎の強みや特色をきちんと捉えた、可愛らしい絵柄が際立つ作品でもあります。私の推しは主人公を務める渚ミミ。理由は……たぶん、この子のビジュアルを見れば分かると思います。分からない人は分からないままで構いません、でも第一巻表紙のイラストがかなり良いです。

一方、アイドルオーディションというジャンルの宿命か、シビアな展開も待ち構えています。

個人的にはその残酷さと丁寧なキャラの掘り下げ描写がかみ合っていて、私は何度も「この子には落ちてほしくない、けどだいぶ怪しいところにいるのでは……」と葛藤を味わいました。胸が苦しくなるところではありますが、でもその展開の中にもちゃんとしたドラマがあって、カタルシスがあります。

まずは第一話、興味があれば一次審査の終わりまで読んで欲しいと思う作品です。
決して可愛いだけじゃない、汗も涙も流れる本気のストーリーがそこにあります。


・教室が、ひとりになるまで
著者:浅倉秋成
媒体:小説
巻数:一巻完結

とある高校の「全員が仲のいい最高のクラス」で起きた高校生三人の自殺をきっかけに、主人公が不可思議な能力をもつ犯人を追う……という内容の青春ミステリー小説。

最初に打ち明けると、私はミステリー系の作品で推理をしながら読み進めるタイプの人間ではありません。どちらかと言うと登場人物がどんなふうに考えて行動を起こすのか、過程を眺めながらお話を楽しみタイプです。

自殺というワードの引力のおかげか、作品全体に漂う空気は一貫してシリアス。それでいて主人公の環境や鬱屈した心情描写・情景描写も相まって、独特の雰囲気を形成しています。そんな中でも日常的な描写が随所に差し込まれているので、ずっと息が詰まるような感じがしませんでした。
しかしやはり、緊張の糸が張り詰める瞬間というのはあるもので……

あまりミステリージャンルを読まない身からすると、本作の主人公がほぼ等身大の、ただの高校生である点が斬新に映りました。

ずば抜けた推理力や観察力を持っているわけでもなく、何かしら恵まれた特技がある訳でもない。かといって凡人なりの足掻きを見せられる根性の人でもなくて、ストーリー序盤の内に「やっぱりあれは自殺だったのでは」と結論づけてしまうような、悪く言うと諦めのいい人間。個人的には、本作の犯人に次いで好みの造形をしています。

事件を起こした犯人はいったい誰なのか。

それがミステリーでもっとも重要視される要素なのだと思いますが、個人的には本作にそれが当てはまらないような気がしました。この作品はもう少し奥の方を描いている感じがします。


こんなところでしょうか。
直近ではswitchでムーンレスムーンというノベルゲームも遊んで世界観にどっぷりつかっていたのですが、そちらは感想をまとめるのに時間がかかりそうなのでまたの機会に。

サントラに入ってる曲も劇中歌も良すぎてリピートが止まりません。夜の執筆作業がはかどります。

2件のコメント

  • こんばんは。

    アイドルものって、アイドルになったあとや、アイドル本人がフォーカスされることが多いですけど、オーディションに落ちる側にもフォーカスしたのは珍しいですね。
    そのへんに新規性があるのかな。

    そしてミミも例によって黒髪ロングなわけですね。
    それで思い出したんですがBlue Refrectionのアニメ見てみました。
    でも4話まで見た時点でdアニメ配信が丁度終わってしまったという悲劇が。

    あれも主人公が黒髪ロングでしたね。
    名前が瑠夏で、なるほど、これがティアドロップの主人公のモデルなのかと、いろいろ納得。

    バトルシーンの華やかさのあるイメージなんかも、影響がまざまざと見えて、ティアドロップをアニメにしたら、こんな雰囲気なんだろうなと、そんなことを思いました。
  • 菅野事案さま、コメントありがとうございます。

    そう、そうなんです。若干のネタバレになってしまうのですが落ちてしまうキャラもいて、でもそのお話の前後でちゃんとフォーカスが当てられているのです。なぜ脱落したかの理由もちゃんとあって、客観的に見て納得できるものになっている。
    全員落ちずに審査を越えました、という甘い結果に逃げるのではなく、辛くても苦しい展開を書き切るところに私は作者さまの覚悟を感じました。

    あと渚ミミも黒髪ロングです。それ以上はもう説明不要ですね。でもそれだけじゃない、たしかな魅力を持った子なんです。こればかりは念を送るしかありませんが、機会があれば是非……是非とも……

    ブルリフ澪もご覧いただけて嬉しいです。4話というと盛り上がる一歩手前の回ですね。
    個人的な感想なのですが、人に自分の好きなものを薦めてもなあなあな反応で終わるという経験がある(かくいう自分もそういうところがある)ので、実際に行動に移して頂けただけでも嬉しいです。

    実を言うとティアドロの瑠稀の造形に関しては、一概に瑠夏ちゃんだけがモデルとは言い切れず……いろんなキャラクターに影響を受けてブレンドさせていった結果があの子になります。言動とか性格とか、それこそ見た目とかも。

    バトルもおっしゃる通りですね。華のある感じで。個人的にイメージしていたのはキングダムハーツとか、デビルメイクライみたいなアクションゲームのイメージです。
    前者は主にディズニーキャラとのれんけい技がファンタジックで参考なりましたし、後者はアクションのキレや派手さ加減が非常にスタイリッシュだったのでがっつり影響を受けています。
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