数学者岡潔「数学する人生」を読み終えた。時代は60年代だけどなかなか含蓄深い話である。
こころの悦びは発見と充実。特に数学の研究を極める。岡の場合、フランス留学の体験が人生の転機だった。相対的に「日本的情緒」が喚起された。
親友と欧州文化体験。帰国して禅思想や芭蕉、漱石へ傾倒する。数学の研究には宗教、俳句、文学が必要だった。
気になったのは「可能性の可能性」つまり「でたらめ」を列挙せよという。その中で「事実」が見つかれば研究の「可能性」になるという。遊びの自由なのかな。
ひらめきは自由過ぎる空間と時間から生まれる。確か仏教の「無明」が出ていたけど。