さて神楽坂の次は阿佐ヶ谷である。焼き肉の次は中華だそうだ。
ネットで糸井重里が「うまいものを食べないと、おいしさがわかならい。まずいものばかり食べてもうまいものはわからない」しかも「上手い文章を読まないと上手くなれない」だから?
でも偉大な芸術家の美食家でもあった魯山人は晩年、うまいものばかり食べたせいで「これもあれもまずいまずい」と不機嫌だったらしい。料理人のレベルが下がったせいか、それとも。
レベルが低くてもそれなりに味わえるような感性を養うべきではないかな。何でも一流志向ではなくて..。
酒で例えると、家で飲まなくなって外で飲むと少しの量でも素早く酩酊できて安上がりなんだね。毎日毎晩、バガバガ飲んでしまっていたらそうもいかないよね。日本酒にしても大吟醸ばかりではやはり..。
味覚は特に「一番おいしい記憶」が邪魔する。
グルメライターのマッキーが書いていた。「知る悲しみ」である。
ミシュラン店で隣のテーブルに若いカプルが「ミシュランガイド」を広げて楽しそうに話ていた。
そんな初々しい感覚をついぞ忘れていたマッキー氏は「実にうらやましい」と書いた。
「今夜はフルコース」と若者は美しい女性に真顔で言ったという。
「実にうらやましい」