お屠蘇気分が抜けない人が居る。 そんな者たちが迷惑を被る代表例は、車の運転である。 けど本当は、目がふたつしか付いていないから事故が起きるのだ。

彼女は、私が生まれたあと実家に居着いていた。 彼女は、私が物心ついた時、常磐線のすぐ横にあるあばら家に移り住んでいた。 私が知らないところで、彼女は医者から統合失調症と診断されて…

【そうして放たれた冷たいアイロニーは、自らの願望を口にしているであろう大人たちへ向けられていた】 問題です。 Aさんは友人にお金を貸しましたが、その友人は投資で大損してしまいま…

七里洋七は地元の町で教員、そして校長をしていた。 定年を迎え、あとは妻とふたりで静かに余勢を過ごしてゆくつもりだったが、妻が急逝してしまう。 堕落してゆく男とは正反対に、地元はス…

スマートシティの建設現場で働いているゴトウは、筋骨隆々のたくましい男である。 二十代半ばになり、新しいことに挑戦しようと思い、苦味と活字の克服を掲げる。 だが、過去と現在の融合に…

にゃつはよる（せい・しょうにゃごん）。 よるはおさんぽするにゃ。 つーかイマドキ、語尾に『にゃ』つける奴なんて居ねえにゃ。 KAC20234 参加作品 お題『深夜の散歩で起きた…

町は雨で潤い、乾いた土は泥となる。 スマートシティにも、ネットワークではどうにもならない、天候と人の心とがあるのだ。 そうして彼女は、別のフェティシズムに目覚める。 KAC20…

あるスマートシティで、ぬいぐるみを抱いた女児が用水路で発見され、病院に運ばれた。悲しいかな。どんな時代、どんな町でも事件はなくならない。 KAC20232 参加作品。 お題『ぬ…

話題のスマートシティとやらに引っ越してきたが、この町…どうも様子がおかしい。 KAC20231 参加作品。 お題『本屋』で書かせていただきました。 次作 KAC20232『い…

殺人事件が起こった、心理的瑕疵物件で暮らす女の話。 女は昔から見えない体質なので、地縛霊のハンガーストライキなんて歯牙にもかけず、価格推移の恩恵を受け続けている。 ――はずだった…

7年前。 町の西側で、単独バイク事故が起きた。 あの時、彼とわたしは紛れもない慈しみを交えた。 けれど、彼はわたしを忘れてしまったみたい。 わたしに残されたのは、ゴミほどのジェ…

高校3年生の冬、男はバイクで単独事故を起こした。 命に別状はなかったが、一部の記憶を失った。 月日は流れ、25歳の夏。 男が故郷に帰省すると、彼を知っているという女に出逢った。…

雨の降りしきる放課後。 少年が神社に立ち寄ると、少女が水子地蔵の前でへたりこんでいた。 ずぶ濡れの彼女が訳アリだと気づくのに、そう時間はかからなかった。 ○◎● それは決まっ…

彼にとって、その祖母の日記は忘れられない思い出だった。 色んな意味で。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu.jp/user_event…

夜中が落ち着くのは、人が居るって知ってるから。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu.jp/user_events/1681692786…

I have a cat. 翻訳結果：人生の勝ち組 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu.jp/user_events/16816927…

これは、ネトゲ関連の地味なヒーローの小話です。 派手なヒーローを望むなら、アメリカに移住したあと全身タイツを着てください。 …蜘蛛に噛まれると、なお良し。 KAC2022に【連…

ふとすると其処は明治39年だった。 露西亜との戦争が終った近代。 ひとりの男はひとりの女に出逢い、時代を越えて恋情を抱く。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い http…

この人でなし！ ただニワトリを追い回して、食べようとする話です。 食べると、ニワトリになります。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu…

寂れた商店街を見守る自警団の中には、最強のジジイが居た。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu.jp/user_events/1681…

恋人の声が出なくなった。 だから彼も、声を出さずに彼女を楽しませようとした。 良くも悪くも、ふたりの思いはすれ違っていた。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い http…

クレプトマニア――窃盗症。 彼女らは決して金欠というわけではない。 感情の抑止機能がないだけだ。 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い https://kakuyomu.…

あるバンドを推す大学生が、あるバンドに憧れる。憧れと妬みは紙一重。 Vo.慢性疲労のMICCHAN Gt.うつ病のISSA Ba.HSPのNAO Dr.アル中のSATO KA…

メインの友達関係に疲れた時、もうひとつのグループが癒しになる時がある。 けれど深入りすると、ふりだしに戻る。 自主企画、 KAC2022に【連作短編】で挑む人の集い http…

新年。 こういう時にふさわしい言葉、にゃんだっけ。 人間の言葉が思い出せん。 目押しで負けてアウト？ あま市で受けて乙女……。 青島で受け止めて……？ あと島で埋めておけ？ …

『中学卒業してもまた遊ぼうな』 彼の真摯な言葉は、この世に放たれた時点で杞憂を孕んでいたのかもしれない。 これは、筆者の常陸乃が経験した、 ちょっとだけゾッとした話である。

男は山奥の秘境駅で終電を乗り過ごし、女の地縛霊に出会う。 女の地縛霊は、男に帰り道を教えるのと引き換えに、現世に残してきたデジタル遺産の抹消を命じる。 さて、この物語はどのよ…

男は変化を恐れ、過去から目を背けた。 が、くしくも嫌っていたカップ麺を通じて、 その要因を思い出してゆく。

他人が他人に関わった瞬間から、ほんの少し未来が変化してしまう。 それでも、ひとつのカテゴライズとしての未来は、もう決まっているのかもしれない。 それは、単純に人を救いたかった女…

フィクションとノンフィクション。 その境界線って、どこですか？

同棲しているあの人は、いつもわたしに優しい。 不器用で、甲斐性がないくせに……。

写真のベストショットを決めるのは、 撮った人間か、撮られた人間か、 あるいは人間以外か。

『執筆禁止』 その狭間では、ひとつのルールがあった。 現世でほぼ人権がなく、自ら彼世へ旅立った、あなたたちに対するルールが。

天才はジョッキを傾け、満面の笑みと対面しながら、ふと邪推してしまった。ほんの少しだけ、ほんの一瞬だけ。それが、金庫破り特集の始まりとも知らずに。

お守りに頼りすぎると、呪われるらしい。 いわく、スピリチュアル。

雨が憂鬱なのは 人の心が曇っているから なんだなあ 　　　　　　　　　　輝輝坊主

わたしと少女。 ふたりの生死が、少しだけつながった。 ・メタ発言 （できればPCで読んでいただきたい。縦読みなので文章が崩れます）

幸運な男と、不運な女が惹かれ合うのは必至。 では、果たしてどちらの『運』が強いのだろうか。

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ほぼ毎日、私のもとには献上品が送られてくる。 今日は……珍しい大物が投棄され―― もとい、献上されたようだ。

学びのゴールは、 学ぶことをやめた時。

未来の武士の話です。 でも、未来に武士は居ません。 だから、たぶん恋愛の話です。 【KAC20219】のお題が『ソロ〇〇』だったので、 それに沿って書いただけです。 バカみた…

ウサギちゃんと、カエルさん。 ふたりはとても仲良し。 今日のオジサンも、顔が違う。 でも、いつも仲良し！ パパの知り合いだから、仲良し！

21回も愛の告白を受けた僕が、 世の男性諸君に希望を与えるよ！ さあさあ、聞いてくれたまえ。 僕の些末な話を！

小説家志望の幼馴染が急逝して数日後、 そいつは幽霊になって現れた。 なんでも、書き途中の作品があるので完成させてほしいという。 あまつさえ、それをコンテストに応募してくれと。 …

スマホとは、一体どのようにして使えば良いのか？ というのを、真剣に考えている人たちが居た。 果たして答えはでるのかな。

少年は行きつけのコンビニで、デジカメを拾う。 中にはメモリーカードが残っており、動画ファイルを再生するが自分が映っていた。

【KAC20213】で、カクヨム賞をいただいています。 お題『直観』 ふたりの男女が喫茶店で仲良く会話している。 ふたりが行う人間観察ゲームは、思わぬ方向へ。

浮世は、外に出たいと思っている人のみならず。 外に出たくないと思っている人も同じくらい居る、 はず。

秋口を感じる高校二年の候。 丁字路の背後に空地がポツリ。 なぜだか良い匂いがする。 女性の匂いがする。

意外なところで、意外な人が損をして。 意外なところで、意外な人が得をする。 というか、イマドキ桶屋なんてあるの？

なにを信じれば良いかわからない人は、 とりあえず……運動しよう。

「郊外の物件ですが、五階建ての最上階で角部屋、２ＬＤですから快適にお使いいただけます。お家賃は事務所でご説明したとおりですので、正直お買い得でございます。それに……独り暮らしの方…

お祭りの形は千差万別。 ほら、隣を見てごらん。 私たちを笑っているよ。

私を、 起こしてはくれないだろうか。

五十音とかけて、クリスマス衣装を着たモデルと説く。 その心は、どちらも母音（ボイン）があるでしょう。 下ネタはよろしくないのでもうひとつ……。 喫茶店経営とかけて、クリスマス…

カクヨム初投稿作品。 小さな雪の国で起きた小さな日常である。