べつに自分がハンバーガーを食べたいわけではないです。食べたいけど。
アメリカのクーンツという小説家がいます。僕の一番好きな小説家です。
クーンツはモダンホラーの巨匠と言われ、彼の作品はとてもスリリングです。次へ次へとページをめくらせる力がすごいです。
だけどクーンツの作品はそれだけじゃありません。ユーモアあり、ドラマあり、そしてなんでもありの総合エンターテインメントなんです。
クーンツの『ウォッチャーズ』という作品は、僕が読んだ中で一番好きな小説です。
『ウォッチャーズ』の主人公は初め、これまで味わった辛い出来事から自暴自棄になり、狂暴なガラガラヘビたちのいる巣へと向かいます。
そこで一匹のゴールデンレトリバーと出会う。
主人公とゴールデンレトリバーは初めはただ皮肉を言う程度の仲ですが、二人の仲は物語が進むごとに深まっていき、やがて他に代わりのない大切な存在へと変化します。
そして襲いくる悪夢にともに立ち向かうことになるのです。
現在僕が連載しているホラー長編『夜陰-YAINN-』は、今日から二章が始まりましたが今のところ非常に重苦しい雰囲気です。
しかし二章の『ハンバーガー』というエピソードから、一気に流れというか、雰囲気が変わります。『ウォッチャーズ』でいう『夜陰-YAINN-』にとってのゴールデンレトリバーが現れるのです。たぶんその『ハンバーガー』というエピソードで作品を一気に好きになってくれる人もいると思います(とくにホラーはちょっと苦手目な方)。
『ハンバーガー』のエピソードは12月31日大晦日に投稿予定です。そこから『夜陰-YAINN-』はまた全然違う雰囲気をまとうことになるので、ぜひ楽しみにしていてください。
怖くても、二人なら立ち向かえる。