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君たちさ、自慢が足りないよ! 自慢が!(現時点での振り返り) 241104

 あばらは現在、『主催者が作品に感じたことをありのままに言う企画』という通称『ありまま企画』、あばらが好きに指摘し放題の企画をやっているのですが、その企画で感想を送った作品が15作品になりました。
 まだちょっと早いと思いますが振り返りとして……いや、ほんとに声を大にして言いたいこととして! このノートを書いています。
 一応あの企画では平均して50000字くらいに目を通しまして、疲れてしまう読みにくい文章だったら30000字まででギブアップしたり、調子や体調が良ければ75000字や100000字もやってやりますよっていうスタイルで今のところ続いています。
 批評については(作品の長さにも寄りますが)だいたい1000字いくかいかないかくらいの長文批評波動砲を相手に打ち込んでおります!
 そして15作品のうち長文批評波動砲の餌食になった作品は14作品となっております。逆に褒めちぎって文字付きレビューまで送ってしまった作品はもう、あばらが感服するくらいガチおもろいんで、皆さんもあばらのレビュー欄から読んでみてくださいね。
 さて、本題はこちらの14作品の方……。なんなら、これから先も企画を続けていくのでこんなもんじゃ足りない作品数分の、とある共通点! それについて物申したい!
 君たち、『自慢』が足りないよ! 『自慢』が!

 あばらの言う『自慢』っていうのはですよ、作品上での「ね、読者さん! これ面白いっすよね!? どうっすか!? ね! ねぇ!?」っていう圧力みたいなものです。
 言い換えれば『前のめりさ』ともなりますね。作品を作ろうと決心した時点で作者さんには読者さんに自慢したくなるような面白ポイントが頭の中にあるはずなんですよ。作者さんが文字を書き連ねようって決心させるくらいの、そういう、「僕はこれがやりたいんです!」ってポイントはあるはずです。
 でも皆さんはそれがあるにも関わらず、自慢を全面に出していません! 批評を送るうちにどうして彼らは前のめりにならないのか、いくつかのパターンが見えてきました。以下にタイプを書きますが、複数持っておられる方もいます。


・後でいいやタイプ
 まずこちら! 後でいいやタイプ!
 このタイプはですよ、とにかく世界観や設定の説明、キャラクター紹介を何よりも優先しているんです! 作品のやりたいことや核となる部分を「後でいいや」という感じで、作品の奥に奥にしまい込んでしまっています。
 優先順位がおかしいんですよ! このタイプは! 
 まぁ分かりますよ。アレですよね。段階を踏まなきゃいけないみたいな。まずは設定を用意し、次にストーリーを展開して、最後に面白ポイントだ! っていう、順々に準備するように考えているんですよね。
 やめて欲しいんですよ! 作品においては! まず何より面白ポイントで、設定の説明やストーリーの展開にも面白ポイントが絡んでいなきゃいけない! 面白ポイントがちゃんと作品全体にかぶさってなきゃいけない! だってそうしてくれないと、その作品、何がしたいのか分からない……!
 順々に準備するやり方って、言わば調理のレシピみたいで、魅せる物語ではないと思ってしまうんですよ。こちらとしては完成した料理を食べたいんです! それなのになんか、目の前で料理人が「皆様注目〜! 今から野菜を加えて強火にしま〜す!」みたいにやってるように見えて、そんなんいいから美味しいところを食わせろよと思ってしまいます。
 あばらがアドバイスするとしたらですよ、ちゃんと最優先を面白ポイントにして、そして同時並行で設定の説明とストーリーの展開をやればいいのではないかと。構成力が試されるやり方ですがまぁ、やって欲しいですね。

・企画崩れタイプ
 次にこちら! 企画崩れタイプ!
 先程のタイプと繋がるところはあるというか、『かぶさってなきゃいけない!』っていうところの話です。先程は優先順位の話でしたが、この話はそもそも面白ポイントを磨いてきてないだろっていう内容です。
 作品を企画として考えてください。作品とは「私はこういうことをしようと思ってます。どうか時間をください!」という読者さんに向けた企画で、そして面白ポイントは『こういうこと』の部分、企画のコンセプトだと。
 とにかくコンセプトは企画の間中になくちゃいけないんですよね! 無い瞬間を極力作らないで欲しいというか、無い瞬間とはつまり企画が動いてない瞬間なんですよ。なのでその瞬間が長い分だけ楽しみが供給されませんし、飽きが加速してしまいます!
 それにロクにコンセプトを磨いてないだろという作品もありまして。例えば『勧善懲悪』をコンセプトだとするなら、そのコンセプトを最大まで引き立てる設定や展開を用意してやらなくちゃなりません! 『勧善懲悪』をただやるのではなく、やりづらいけどそれでもやるみたいな設定や展開を最大限となるように用意しなければ! だってメインのコンセプトなんですから、企画において最もやりたいことなんですから、引き立てないより引き立てる方がずっと良いんです!
 そういった、ちゃんと企画と向き合っていないような作品とも出会います。コンセプトが作品全体にかぶさってないし、コンセプトの磨きも怠っているしで、企画として崩れているのです!
 ちゃんと、やりたいことを最大限に表現するにはどうすればいいのかと、作品の構成や演出やストーリー展開などに向き合いながら、頭を捻って考えて欲しいです。言っておきますけど、あなたが勝手にやってることなんですからね!? 勝手にやって勝手に手を抜かれたんじゃ、時間を預ける気になれません。

・攻め不足タイプ
 次にこちら! 攻め不足タイプ!
 こちらの話も先程の二つのタイプと繋がります。というか言ってることは同じなんですよ。「自慢をしろ!」っていうこと。その「自慢をしろ!」を細分化しているようなものです。
 さて、攻め不足タイプ。こちらも面白ポイントを最優先にしろという話ではございますが、そもそも最優先とはどういうことなのか、どういうニュアンスなのか、皆さんは分かっちゃいないでしょう! 分かるよという人がいたらそれは誇っていいです!
 前のめりになれっていうことなんです。「どうっすかこれ!? 面白いっすよね!?」という意識! 面白さを見せつけてやろうという攻めっけの話です。
 結論から言いますと、攻めが足りない作品はとにかく読んだ後の印象が薄いんですよ。「作品だなぁ」とはなりますが、別に特には心が動きません。なぜなら読者さんに対して「心を動かしてやる!」みたいに攻めてこないからです。
 作品として仕上げるのはいいんですけど、もっと読者さんに目を向けてほしいんですよ! 読者さんの心や感情に狙いをつけてください! 「グヘヘ、ここでこんな展開したら、読者どもは感動に酔いしれちまうなぁ! ぶはははは!」みたいな感じに! 
 読者に対しての攻めのプランを作品にちゃんと構築して欲しいんです。ここでこういう展開にしたら、読者さんはこう思って、そう思ったのを利用してこういう展開を用意し、すると読者さんはここでこんな感情を持つだろうから、そこでこの展開を仕掛ける! すると読者さんはあんな感情からこんな感情に急落! 読者どもは哀れにもぶっ倒れる! っていう感じの、読者さんへのプランをちゃんと練って欲しいんですよ。
 作品という見えるレールにこだわるのももちろん大事ですが、同じくらいに、そういった見えないレールにもこだわって欲しいです。
 そうしてくれないとインパクトが足りません! ズドンと打ち込むようなものがなく、こちらとしては淡々と話が進むように見えるので、途中で飽きてしまいます。


 ということで以上、こんなものでいいでしょう。カクヨムの皆様に向けての怒りの長文批評波動砲でしたが、いかがだったでしょうか。
 再三言ってきたかと思いますがあばら、何かと感性が特殊なのです。世の中の人気作があんまり刺さらないし、別に人気作でなくても刺さらず、自分が何を好きになるか分からないタイプ。今まで口で言うだけでしたが、このノートでそれがどんな具合か、ちょっとでも伝わればと思います。
 そもそもおかしいんですよね。あばらは元々インプットがしたくてこの企画を立てたのに! 批評してばっかり! 結構頑張ってるつもりですが、こんなことをしてあばらに何か意味があるのでしょうか!?
 言語化と分析ばっかり鍛えられる感覚ですが、そんなもの、別に今すぐ鍛えなくても大丈夫なくらいには言語化とか上手いんですよ。例えるなら言語化の貴公子……違うな。言語化の魔術……言語化の奇……言語化の……、まぁいいや。まぁいいでしょう!
 そんなわけで、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!

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