まず、注意して欲しいのは、同調圧力にかけられている人間は
間違いなく自分の気持ちは持っていても言える(外に出せる)
状態ではなくなっている事がほとんどです。
なので、普段なら普通に言える事でも言えなくなってしまっている。
誰に言われるのか分からない。と言う恐怖心があると言う事だけは
まずは念頭に置くようにお願いします。
※この一点においては相手との信頼が必要になります。
その上で今回愛さんがやっているのは、
気持ちの発露です。
自分の気持ちを外に出す方法です。
同調圧力に潰されると、自分の意見が言えなくなるだけでなく、
その意見を言えたとしても、圧力・集団の中で消されます。
なので、代弁者(自分以外にも声を出してくれる人)も必要に
なるケースもあります。
その為に今回は蒼ちゃんが自分で自分の意見を言えるように、
もし言えなくなっても思い出して言えるように、しんどくても自分で言えるように
する必要があります。
さてそのやり方ですが、
一番大切なのは相手に対する寄り添いです。
どれだけ相手の気持ちをくみ取れるか、それだけ相手の気持ちを理解できるかに
かかっています(これは信頼ではなくセンスだったり感受性だったりします)
今回は態度や週頭での蒼ちゃんの雰囲気・性格から蒼ちゃんの本音は分かって
います。ただこれを決めつけてしまうと、こっちの親切の押し売りになりかね
ないので、必ず相手の意見をしんどかったとしても、自分の口から言って
もらわないといけません←作中愛ちゃんのセリフ通りです。
その為に、少しでも蒼ちゃんが言い易く、自分の気持ちを口に出せるようにと
相手の印象を愛ちゃんが口にしています(今回は本音ですが)。
初めに聞く気持ちと言うのは、潰れてしまっている事がほとんどなので、
一回目の言葉をそのまま取らずに、辛抱強く聞いて下さい。
そうして会話を重ねて行くごとに、何が本音を邪魔しているのかを取り除いて
行って下さい。
※作中では、例のグループの悪意・咲夜さんの辛辣さ・戸塚君の勝手な振る舞いなど
本音を喋る時は、声のトーン・長さなどが違います。
これは実際に経験すればわかると思います。
今回は蒼ちゃんの気持ちが分かっていたので、比較的早く自分の気持ちを口に
出来ましたが、実際にはこれだけで数週間かかる事もあります。
そこだけは架空として下さい。
また、潰されそうになっている方へ。
もしご自身の話を聞こうと言う方が現れたなら、その人が信用できそうな
友人・知り合いなら、ほんの少しだけでも良いので、勇気をもって相手に
伝えてみて下さい。
逆に、信用できないなと思ったら、ほんの少しでも悪意を感じたのなら
言わなくて大丈夫です。
自分の気持ちを伝えるのもまた、自分で選んで良いのですから。
誰に強制されるものでもないのですから……
それだけで何かが変わる事もあります。
もちろん悪くなることもあります。
ただ、今その状況下に置かれている人は、それ以上悪くなることは少ないと
思います。
※余裕が無いともちろんこんな見通しなんて出来るはずないのは承知です
口にするのが怖ければ、相手の事が信用できるまで、気持ちを理解してくれるまでは
口にしなくても大丈夫です。本当に焦る必要は無いと言う事だけは付記しておきます。