放っておくと新連載を始めたくなる病の発作が起きそうなところを作品愛とバスケ愛でどうにか繋ぎ止めています(挨拶)。
西山いつきでございます。
『ファイトオーバー!』、各話のサブタイトルに無理矢理な当て字をつけました。
だもんでもうサブタイトル解説コーナーいらないんじゃなかろかと思いつつもとりあえず継続。
■『ロールプレイヤー』
いろいろめんどくさい子が多い中、鈴奈だけは普通に明るい子だと思っていた読者の方もいたかもしれません。
残念だったな。
さておき"ロールプレイヤー"とは、特定の役割に特化した選手の事を指します。
オールラウンダーの対義語と解釈しても概ね間違いありません。
学生バスケだと、オールラウンダーと呼ばれるような選手は実際にはそう多くありません。逆説的にほとんどの学生選手はロールプレイヤーだと考えていいでしょう。
カッチリと形を決めたセットオフェンスを展開する明芳のようなチームは、とりわけその色が強いと言えます。
そんなチームであればこそ、本来あるべき役割を果たせていない自分に気づいてしまうのは辛いもの。
集団の中において、人は誰しもレゾンデートルを求めるものであるからして。
■『セカンドガード』
だいたい作中で語るだけ語っていますが、シューティングガードの古い呼び名です。
バスケを題材にした日本のフィクション作品において、シューティングガードというポジションのイメージを確立したのは『SLAM DUNK』の三井寿でしょう。
逆境でこそ真価を発揮するという特性を持った彼が、ゴール下で荒々しくぶつかり合うパワープレイヤーたちを尻目に長距離のシュートでゴールを射抜き、1回のシュートでダンクの1.5倍の得点を取っていく姿に魅了された人は多いと言えます。
ですが同時に、シューティングガードとは遠距離固定砲台的な役割のポジションだというイメージを定着させてしまった感も否めません。
必ずしもそうとは限らないのですよ。
いや3Pシューターこそがシューティングガードの花形である事は否定しませんが。
ともあれ、鈴奈がプレイヤーとしての方向性を確立する回でした。
■『アウト・オブ・バウンズ』
ボールがコートの外に出た事をこう言います。
多くの人が直感的にわかる通り、最後にボールに触れた側とは逆のチームにボールの保有権が渡ります。
作中では、コートの外=日常回。
火を噴く鈴奈くんのアピール。
新しいバッシュに"スラッシャー"を選んだ事の意味を考えると、実は5人の中で一番めんどくさい子は鈴奈なんじゃないかという気もします。
■『アイソレーション』
オフェンス戦術のひとつで、高い得点力を持つ選手を意図的に他の選手から孤立させる配置の事を言います。
ディフェンス側の他の選手がカバーに入りにくい配置になるため、自チームのエースによる個人技で勝負をかける際に有効です。
作中の意味としては、まんま「孤立」。
めぐちゃんは一見クールにも見えますが、実際にはプライドが高くて素直じゃないだけだったりします。
間違いなく父親似。
親子ともども遺伝子レベルのツンデレだと言えます。
若いうちは意地を張るのもいいけどね。
さて、本編は次回から秋大会編です。
乞うご期待。