小生はチートという言葉があまり好きではない。
 かつてはFPS系のオンラインゲームをやっていた事も関係していよう。

 そもそも本来チートとは、"不正"や"ズル"を意味する。
 転じてオンラインゲームでは、データの改竄をはじめとする不正行為を指すようにもなった。
 近年のライトノベルでチートと呼ばれているものの多くは、このオンラインゲーム用語として使われる言葉が母体になっているように思う。
 要は、労せずに優れた能力や、望む結果を手に入れる行為だ。

 まあ、それはまだいい。
 駄女神やら何やらから受領した特権によって、努力なしに成功を収める。それは紛れもなく(オンラインゲーム用語的な意味での)チートだ。

 小生がイラッと来るのは、八面六臂の活躍をしている人物が――その能力が正当な努力によって手に入れたものであっても、いわゆる無双をしているだけで"チート"呼ばわりされる事である。

 個人的な推測だが、こういったものを"チート"呼ばわりするのは、近年のライトノベルぐらいしか文章を読んだ事のない層ではなかろうか。
 近年流行りの異世界転生/転移&駄女神から貰ったチートで無双する系の文章しかまともに読んだ事のない層からしてみれば、チートによって能力を得るという"過程"と、それを活用して大活躍するという"結果"を分けて考える事ができないのかもしれない。
 それ以外の物語のパターンをよく知らないからだ。
 ゆえに、"無双すること" = "チート"という誤用をしている。
 単純に語彙が少ない可能性もあるだろう。
 もともとライトノベルは若年層向けのエンタメ作品であり、読者の国語力の向上に寄与する事は想定していない。そのような読者が育ってしまうのも、無理からぬ事かもしれない。

 でもね、僕ぁムカつくんですよ。
 努力して能力を得た人が活躍しているのを"チート"呼ばわりされるのは。
 お前らそれ「こいつ強すぎ、絶対ズルしてるだろ」って意味やで。
 チートって本来そういう意味なんやで。
 褒めるなら素直に「すごーい!」って言えばええんやで。
 そりゃまあ言葉は時代とともに変化するものだから、こういう事でいちいち目くじら立ててる僕が古い人間なのかもしれませんけどね。
 ただ、批判的な意味合いにもなりえる言葉を使う時は気をつけようや。と、そんな事を言いたい老害の呟き。