なろう版L&Cの後書きに…、
常識、正義だと思っているものでも、地域や年齢層が変わるだけでその考えが塗り替わることがある。もちろん迷惑行為を「悪い」と思うのはわかるが、それで安易にそれらを攻撃的な行動に移すのはいかがなものか?
そんな話をだしたことがあります。これはL&Cのストーリーの根幹でもある考え方であり、作中になんども比喩として出てきます。
しかしそれを説明するにあたってラーメン店の行列を例にあげたら…、荒れたこと荒れたこと。
ザックリ説明すると、
某アニメでラーメン店の行列に「代表並び」(お花見のように1人に場所取りをさせて、あとから何人もやってきて列に割り込む行為)をしている人がいて、それを主人公たちがボロクソに叩いていました。私は別にその店舗、その地域のルールで代表並びを禁じているならソレに従うべきで、その点には特に言及していません。
しかし問題はこのあと、私の住んでいる地域では代表並びはOKで、むしろ大勢で店舗や道を埋め尽くすのは迷惑な場合があります。そういう地域だってあるのに、全国放送の番組でボロクソに叩くのはどうなのか? そう言うところに配慮する気持ちは大切だよね?
と書いたところ、横入り推進派の悪人とばかりにボロクソに感想で文句をいわれました。
正直なところ、この人たちは私の作品にでてきた悪役の言動をなにも理解していないと落胆しました。まさに彼らの主張はピンポイントな部分だけをみて相手のおこないや自分の行動を叩いたり正当化する理由にしているにすぎません。
もし海外に日本のラーメン店をオープンしたとして、その店をおとずれた日本人客が音をたててラーメンをすする現場を…、海外メディアが世界的に「日本人はマナーの悪いサルだ! 彼らには国外で食事する権利はない!!」と報道されたらどう思いますか? たしかにいくら日本のラーメン店であっても、その国が海外である以上、その国のルールに従う義務があります。ですが麺類を音をたててすする行為は日本の文化であり、そこに良い悪いありません。ただ文化圏が違うだけなのです。
その時ラーメン店にいた他の客には確かに不快な思いをさせてしまったと思いますし、それを彼が批判する気持ちは理解できます。しかしそれはあくまでローカルなルールでしかありません。お互いがお互いを尊重し合い譲歩しあって解決すればいい話で、不特定多数の人に向けてバッシング意見を発信して、誰かを囲んで棒で叩くような行為は、品格に欠く行為だとしか思えません。
もちろん叩いているのは一部の人で、大抵は理解していると信じていますが…、やはり治安厨というべきか、正義を盾に嬉々として人を傷つけようとする人が多く、その人たちの行動が目立つことに危機感を感じずにはいられません。