十七歳の僕は、誰もいない夜の公園のベンチで、言葉に迷っていた。 この想いを伝えるための言葉は、何がいいんだろう。 栞里お姉さんはそんな僕の迷いなど意に介さず、普段どおり、ゆらゆら…

気がつけば、目の前に恐ろしく美人で巨乳のお姉さんがいた。 他愛もない話をしているうちに仲良くなり、毎日毎日駄弁るようになった。 お互いの名前も年齢も、何も知らない。 だけど、お…

生まれてはじめて、恋をした。 これが恋だと気づくのに、どれだけの時間がかかっただろう。 日に日に、”ぼく”はお前の色に染められていった。 もう、元の色には戻れない。 ※好きにな…

ある日、父親がいなくなった。蒸発というらしい。 一ヶ月前、ついに母親もまとまったお金を置いて失踪してしまった。 どうしよう、という不安や焦りはあったけど、不思議と探そうという気に…

”彼女”の死後、しばらくした後の”俺”の脳内は、煙の世界だった。

進路希望表に書くことがないと困り果てている中学１年生の少年が、幼馴染でもある近所のお姉さん・唯華といつものように夜の公園のベンチで会う。 彼女と話しながら、少年はほんの少し、ち…

日々を惰性で生きてきた”私”は、今日の夜中に閉じ込められる。そう言えば、明日が遠のけばいいと思う何かがあったような……。 地の文が多い作品が敬遠されがちなネット小説で、敢えて９…

気がつけば、私はこの椅子から動けなくなった。 ※以下の自主企画参加作品。 【新作のみ】主人公の半径5m以内、10分以内の出来事を純文学風に2万文字以内で書け（～2/28） …