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「光泥のイストリア」あとがき

おはこんばんちは。
弓チョコです。

本日4/12で「光泥のイストリア」が完結いたしました。
そのあとがきをば。

○そもそも
「賢いヒロイン中編コンテスト」という企画の発表を見て書き始めました。
賢いヒロインというのは以前から私が大好きなキャラクターだったのです。ギンナ……は微妙にしても、ユイン、ファルカ、レナリア、咲枝、アイネ、エルル……。皆賢いですね。
それがコンテストでテーマになるとは。これは参加せざるを得ないでしょうと。新作やってやろうじゃんと。そういう感じです。

○舞台
SFです。光泥(リームス)という化学物質を使って発展した文明。まあほぼファンタジーなんですけど、私的にはSFです。
光る泥、なんて。化学的かつ幻想的で雰囲気良さそうな感じですよね。ね。

○キャラクター
勿論「賢いヒロイン」は必須なんですけど、今回はダブルヒロインにしました。ということで賢さのベクトルも2種類。ふたつの属性のヒロインを楽しめるという満足仕様です。
「バランスよく秀才」のニコと「感覚的」なルミナ。そんな感じです。
「そんな感じです」使いすぎですね私は。そんな感じです。

○ベルニコ・ヴェルスタン
イメージカラーは瑠璃色。ベロニカ(ルリトラノオ)の色ですね。
花言葉は「忠実」「名誉」「明るい家庭」「人の良さ」「頑固」など。
冷静沈着。ポーカーフェイス。もふもふ大好き。論理的思考。
インジェンと敵対した後も引用使っているあたり、「インジェンは犯罪者だが著作の言葉は正しい」と明確に線引きできているのではないかと思います。冷静ですね。坊主憎くても袈裟は上質と認める、みたいな。
そしてあり得ないくらい強い精神力の持ち主。好奇心と責任感の塊みたいな子ですね。
公告を担う上級貴族の娘として非常に上質かつ密度の高い良い教育を受けてきたのだと思います。父親がどれだけ大切に彼女を育ててきたか窺い知れますね。
母は生まれた時から居ませんが、チルダが居たのでそこはある程度カバーできていたと思います。
ずっと父親だけを見て育ってきたのでニコの中身は半分くらい男性かもしれません。
カワイイですね。

○ルミナス・ヴェルスタン
イメージカラーは白。光泥の色です。光泥に浸かった時はきっと髪と尻尾は融け合ったかのように見える筈。
因みに「ヴェルスタン」はオランダ語「VERSTANDIG(ヴェルスタンディッヒ)」(賢い)から。
何故獣人族なのかというと、アニマ(魂)+レイス(人種)とアニマル+レイスを掛けたからです。
ケモミミ娘は実はあまり書いたことがなくて、彼女が何の獣なのか私も知りません。というかこの世界に犬や猫が普通に居るのかどうかも分かりません。
コンテスト通って書籍化すれば続きを書くことになる(と応募要項にあった)ので、もしそうなった場合その辺り回収したいですね。今度はルミナに焦点を当てて、その天才ぶりを発揮できたら良いなと思っています。
今回は、情報の閉ざされた貧民街で教育を受けてこなかったということで、彼女は読者と同期して「この世界の話を聞く係」として利用させてもらいました。性格は賭博師の癖に素直。話を聞いている最中、尻尾がゆ〜らゆ〜ら。
クッッッソカワイイです(断言)。
彼女がこれからどのような人生を送るのか、興味ありますね。

○インジェン・イストリア
政治と哲学について楽しく物語で学べるなんてなんと素晴らしい作家でしょう()
獣人族の国であれば彼女は全面的に正しかったし民衆の支持も得たと思いますが、どっこいリヒト公国は人間の国でした。
政治に感情は不要だと彼女自身が誰よりも分かっていた筈なのに、奴隷達を感情的に煽り、ニコを支持者だから付いてきてくれると希望的観測の元に計画を実行してしまいました。
敗因はその急いでしまった若さですね。次の握手会とかまで待って、一度ニコと裏で接触を図っていればまだ違った結末になっていたと思います。
まあ、日々虐げられる同族を見ていられなかったのだと思います。政治判断には感情は不要ですが、政治を行う人、そして国民には感情はありますからね。つまり政治判断にも感情を「考慮」する必要はあるのです。
政治経験の無いインジェンが自力でここまで考えられたのは凄いですが、あと一歩、本物の政治家の卵であるニコには届きませんでした。
翼、これから邪魔だろうなあ。お疲れさまです。

○ストーリー
推し作家がラスボス。
種族差別からのクーデター。
荒っぽい手法は止めるけれど、問題解決に向かう形である程度和解するエンド。
「政治判断」という観点から主人公ニコの賢さを光らせる。
沢山の伏線とその回収。
個人的には割りと満足しています。
読書家というのも「賢い」ポイントかなあとか。
エスタンテという裏ボスとの対決まで書けましたし。
強いていえば、「論戦」はもっとシーン使っても良かったかもしれませんね。本当に詰みとはいえ、もう少しインジェンに足掻いて貰っても良かったかも。
まあ、そのくらいが丁度良いのかもしれません。

○おまけ
私は本編完結後におまけがある作品大好き侍なのでやりました。あの世界がどうなっているのかとか、事の顛末とか。ニコが好きに語るコーナーですね。設定補完としても良く機能したと思います。
「超巨大な球の内側」という世界は短編「旅」なんかと同じ世界ですね。場所と時代は違いますが地続きです。

○最後に
ご愛読ありがとうございました。
コンテストの結果発表は7月頃だそうです。
後は祈るのみですね。

また別の弓チョコ作品でお会いできたら嬉しいです。
それでは、また。

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