一粒の雪もないままの冬を過ごしていたわたしの街も、ようやく昨晩から思い出したように雪国らしくなってきました。

毎年うんざりしながら、鉛色の空と、次から次へと落ちてくる雪を見上げていたのに、不思議なもので今年は降らない雪に不安な毎日を過ごしていたのでした。
わずか1センチほどの積雪を、今朝はほっとしながら眺めています。

辛いことが好きなわけではありませんが、だいたい楽しいことと辛いことは切り離せないところにあるような気がします。
わたしの街の雪もそんなものなのかもしれません。
雪に閉ざされることを不便だ大変だと思いながらも、雪に閉ざされた世界はわたしにはたまらなく美しくてあたたかくもあるのです。
たぶん、ふだん触れ合わないような優しさに出会う機会を、雪はたくさんくれるからかもしれません。