大雨の降る深夜、コンビニのレジに立つ俺のもとに、一人の女子高生がハンバーグ弁当を買いに来た。 でも、彼女が代金の代わりに出したのは――。 電子レンジで弁当を温める三分間、彼女の心…

この怪談には、誰にも語られない秘密がある。 七月下旬の放課後、御影中学校の旧校舎で、生徒が企画した百物語が開催された。 最中も怪奇現象は起きず、百物語はすんなり終わって参加者は解…

　立入禁止の屋上は、ある人と僕にとって大切な場所だ。卒業式の迫る日、僕はそこで彼女と再会した。別れの言葉を告げるために。

タイトル通りの内容の掌編です。 noteの『一駅ぶんの驚き』コンテスト応募作でした。

　イケメンなのに何故かモテない男子高生・遠藤庄司は、他者との関わりを恐れる女子高生・近森葉月と親しく交流していた。 　ある日、葉月をセクハラ教師から庇う庄司だったが、教師の腕が突…

　大好きなガールズラブアニメの推し女子キャラクター二人のふれあいを間近で拝むため、『俺』は『壁』になった。大学のゼミで世話になっている教授が、二次元キャラクターの日常風景を限定的…

十二支になれなかったイタチと猫の物語。

雪女になって山に棲む少女と、彼女と関わった青年の話。

残業帰りの女性会社員は、夜桜を見ようと公園に立ち寄る。 花見団子を食べようとすると、何かが近づいてきて……？ ※作者の地元にある公園を舞台モデルにしております。

　桜花が散り始め、千里花村（ちりはなむら）の鎮花祭の日が近づいてきた頃。 　村の疫病神を鎮めるため、人身御供『桜憑き』として選ばれた少女・未散（みちる）は、御神木である『神桜（カ…

創作活動における相棒について語りました。

『墓の島』と呼ばれる島国で暮らす、少女と執事の物語。

AI自動生成小説サービスが始まり、意気揚々と使い始めたが……？

朝顔の咲き乱れる森の社で、少女は不思議な女と出会ったが……？

　AIを利用した創作活動が主流になり、アナログや紙媒体の創作物の稀少価値が高まった時代。 　男子大学生――湯原温志（ゆはら あつし）は、一次創作小説原稿を仕上げるため、旅館に一人…

推し活に疲れた女の物語。

依頼を請けて魔物を倒しながら、チョコレートの材料をパーティーメンバーと集める少女たち。 ところが、調理スキルの壊滅的な最年長メンバーが、自分もチョコレートを作りたいと言い出して―…

亡き祖母の家の庭には、白蛇が棲んでいた。 葬儀を終えた夜、目覚めるとその蛇が現れて……？

　小学校で飼育委員を務める少年は、放課後に兎の世話をしていた。ある日、飼育委員の上級生が、一番小柄で人懐こい兎とある『遊び』をしようと提案する。 　しかし、夏場の気温の高さもあり…

古びた洋館で、一人のメイドがゾンビの群れと戦っていたが……？

ことわざ「親は泣き寄り、他人は食い寄り」 意味：不幸があったとき、身内の者は心から悲しんで集まってくれるが、他人は葬儀の食物を目当てに集まる。